さらなるキャリアアップを図ろうと移籍志願をしたサンチェス(左)とコウチーニョ(右)だったが、両者とも願いは叶わなかった。 (C) Getty Images

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 現地時間9月1日に今夏の欧州主要リーグの移籍市場が幕を下ろした。
 
 史上最高額となる2億2200万ユーロ(約284億円)でバルセロナからパリ・サンジェルマンに移籍したブラジル代表FWのネイマールや、今シーズンはレンタルながら、来夏には1億8000万ユーロ(約230億円)でモナコから同じくパリSGに入団するキリアン・エムバペなど、今年の夏は例年以上の盛り上がりを見せた。
 
 そのほかにも、エバートンからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍したロメル・ルカクやドルトムントからバルサに移籍したウスマンヌ・デンベレなど、今夏は100億円を超える移籍が目立った。
 
 数多くの選手がキャリアアップや出場機会を求めて新天地へと渡るなか、クラブの都合によって移籍ができなかった、あるいは残留を決意した選手たちも存在した。ここで、そんな望みを叶えられなかった(あるいは叶えた?)主な選手たちを振り返りたい。
 
 今夏の移籍市場で、常に話題となっていたのは、フィリッペ・コウチーニョ(リバプール)とアレクシス・サンチェス(アーセナル)の2人ではないだろうか?
 
 コウチーニョには、ネイマールを売却したバルサが8月中旬に後釜として獲得に乗り出すことを公にしたのに端を発し、去就騒動に発展した。
 
 同選手もトランスファーリクエストをリバプールに提出したと、複数の英国メディアに取り上げられたが、2022年6月までの契約を結ぶリバプールがこれを断固として拒絶。公式サイトでスポンサー会社自らが声明を出したりもした。
 
 コウチーニョに迫るバルサは、最大1億3800万ポンド(約200億1000万円)で、獲得を持ちかけたが、リバプールが態度を軟化させることはなく、市場の最終日までに契約がまとまることはなかった。
 
 一方のサンチェスは、「僕はチャンピオンズ・リーグでプレーしたい。すでに決断を下している」と地元チリのラジオ番組で語り、アーセナル退団を示唆。これに対して、指揮官のアーセン・ヴェンゲルは、「彼は非売品」とこちらも放出を拒絶していた。
 
 しかし、このチリ代表にはパリSGとマンチェスター・シティが触手を伸ばし、とりわけバルサ時代の恩師であるジョゼップ・グアルディオラが指揮する後者とは個人合意に達したという報道も出た。
 
 アーセナルも一時、総額6000万ポンド(約87億円)というオファーに容認する構えでいたが、これを阻んだのはモナコのトマ・ルマールだった。
 
 アーセナルはサンチェスの後釜にこのフランス代表MFを狙い、英『BBC』などでは、約9000万ポンド(約130億5000万円)でモナコと合意とも伝えられた。しかし、最終的に「ルマールが残留を選択」(ヴェンゲル談)したため、サンチェスも去就も残留で決着を見た。
 今夏にはデンベレやケイタ・バルデ・ディアオ(ラツィオ→モナコ)、ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ→ミラン)に代表されるように、移籍を求めて練習ボイコットを断行する選手たちが目立った。彼らはクラブの強硬姿勢に異議を唱えたのだ。
 
 しかし、そうしたボイコットの全てが移籍に結実するわけではなかった。チェルシーのジエゴ・コスタとサウサンプトンのフィルジル・ファン・ダイクがその例だ。
 
 D・コスタは、6月にチェルシーの指揮官アントニオ・コンテから、メールで「頼りにしていない」という戦力外通告を受けたと告白。そのため7月以降もチームには合流せず、生まれた故郷のブラジルで個人トレーニングを重ねていた。
 
 そんなスペイン代表FWには、ミランやマルセイユなど複数クラブからオファーが舞い込んだが、当人は「俺の希望はアトレティコ移籍だ」と語り、A・マドリーへの入団を希望した。