湘南戦で6試合ぶりにベンチ入りした横浜FCの三浦知良。次節のホームでの金沢戦での出場と勝利を誓った。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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[J2 31節] 湘南ベルマーレ 2-2 横浜FC/9月2日/BMWスタジアム
 
 湘南戦で6試合ぶりにベンチ入りした横浜FCの三浦知良は、ハーフタイムの15分間をフルに活用し、コーチとともに入念に汗を流していた。そして、そのままタッチライン沿いに残り、後半のピッチに向かう11人の選手たちとハイタッチや握手を交わし、“闘志”を注入していった。
 
 そのカズの想いが通じた――。後半の横浜FCは耐えながら訪れた好機を逃さず、レアンドロ・ドミンゲスの「みんなの諦めない気持ちがもたらしてくれた」と語った移籍後初ゴールと劇的なアディショナルタイム弾で、辛うじて2-2の引き分けに持ち込んだ。今夏加入したL・ドミンゲスがこの試合で急速にチームに噛み合った点は、大きなプラス材料に挙げられそうだ。
 
 前半の野村直輝のアクシデントで早々にカードを切った影響もあり、この日、カズに出場機会は訪れなかった。試合も結果的には引き分けに終わっただけに、50歳のキングは試合後、喜び半分、悔しさ半分といった想いを語った。
 
「残念だった。勝ちたかったね。2-0になったあと、相手がチャンスを外してくれて、ひとつのきっかけで流れが変わると思った。そのあとうちに流れが来て、粘って引き分けにできた。負けなかったことは、それで良しとしたい。でも首位の湘南とは勝点が離されているからね。その差を縮めるためにも、勝ちたかった」
 
 そのように試合を振り返ったカズは、自身のコンディションについて次のように手応えを得ていた。
 
「それほど今回は、怪我が長引かなかった。3週間前から合流して、良い調整ができている。次のホームでの金沢戦(9月9日/18:00/ニッパツ)は、絶対に落とせない。勝つしかない」
 
 その言葉からは、俺もさらにチームのために力になりたいという、ふつふつと込み上げる少年のような向上心と普遍の闘争本能が感じられた。自身の持つJリーグ最年長出場と最年長ゴールの記録更新へ。キング・カズの一撃で横浜FCを勢いづけ、まずはJ1昇格プレーオフ圏、さらに自動昇格圏に押し上げたい。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)