奇をてらった社名は即刻、却下に

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 中国政府における経済活動管理部門である中国工商総局は、「北京恐妻有限公司」「深セン1億儲ける実業有限公司」──などなど、意味不明で奇妙な社名などを登記すること禁じる33か条の禁止条項を発表した。中国内には長すぎたり、宗教や少数民族問題などの政治的に敏感な用語を使って社名にする企業もあり、今後は奇をてらった社名は登記時に即刻、却下されることになった。中国紙「法制日報」が報じた。

 中国のネット上では今年6月、「夢を持つ若者たちが牛おじさんの指導の下で生命の奇跡を創造するネット科学技術有限公司」という中国語で漢字39字と非常に長く、何をしている企業なのか分からない社名が評判となった。

 これに対しては「なんだこの会社は?」「牛おじさん、これ誰だ」などとの書き込みがみられた。

 実は同社の創業者の名字が「牛」で、従業員は10人という避妊具関連会社だという。とても、名前だけでは実態はつかめそうもない。このほか、同紙は、「あなたは何を見ているのか科技有限公司」「トラブルを抱えるITを問題なく探す杭州科学技術有限公司」「上海老婆最大電子商務有限公司」などをあげている。

 今回の措置では、「中国最大」や「国家最高」などの過大広告を思わせる社名や、「習近平」や「毛沢東」など国家指導者の名前を使ったり、「天安門事件」「イスラム国」などの政治的に敏感な命名なども企業名とは認められないという。

 さらに、日中戦争時代の反共産義者で日本政府寄りだった中国国民党幹部の汪兆銘や、チベット仏教の最高指導者のダライ・ラマ14世など、現政権下で激しく批判されている反体制指導者らのほか、キリスト教やイスラム教などの宗教用語も企業名への使用は禁止されている。

 中国政府はこれまでも、お粗末な英語訳の商品説明を商標登録違反として取り締まってきたが、今回は企業名が規制対象となる。

 同紙は「企業名は営業内容が分かりやすく、簡潔な名前が望ましい」と結論づけているが、インターネット上では「そんなのは自由主義経済では当たり前だ。中国共産党が統治しているから、とんちんかんな企業が登記されているのではないか。例えば、共産党は今の経済体制を『社会主義市場経済』と呼んでいるが、実態は市場主義経済なのに、社会主義をつけるのはおかしい。政府は身近なところから直すべきだ」などとの意見も書き込まれている。