試合後、本田にメッセージを送るハリルホジッチ監督。写真:徳原隆元

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 アジア予選突破に導いたハリルホジッチ監督の真価が発揮されるのは、もしかすると来年6月に開催されるロシア・ワールドカップかもしれない。

 世界的に見て「弱小国」の日本が世界の大舞台で勝ち上がるには“相手ありきのサッカー”がポイントになるはずで、そう考えるとハリルホジッチは打ってつけの指揮官なのだ。

 14年のブラジル・ワールドカップでアウトサイダーと目されたアルジェリアを決勝トーナメントに導き、ラウンド16で強国ドイツを苦しめた実績は伊達ではないし、実際、今回のアジア予選でも「自分たちのサッカー」というより相手ありきのサッカーを展開していたからだ。

 では、そんなハリルホジッチ監督の下で、これからチームの軸を担う選手は?

 正直、現時点では分からない。最終ラインは間違いなく吉田麻也がリーダーになるはずだが、それ以外の部分は……。

 “相手ありき”を前提にすれば、チームの輪郭が見えるのはグループリーグの組み合わせが決定したあとになる。その対戦相手の特徴を掴んだうえで、ハリルホジッチ監督は最適の駒を選別していくことになるはずだ。

 だから、予選突破直後での「オーストラリア戦で使われなかった本田や香川はハリルジャパンに必要か」などという議論はナンセンスだろう。

 実際、オーストラリア戦後、長谷部誠はこんなことを言っていた。

「誰ひとりとしてワールドカップへの切符は掴んでいない。メンバーが固定されていたわけではないし、良い意味で誰にでもチャンスがある」

 オーストラリア戦で圧巻のパフォーマンスを披露した井手口陽介も、ポジションが約束されているわけではないだろう。極論を言えば、来年6月の本大会に向けてチームは一旦リセットされた状態。長谷部が言うように、今回のアジア最終予選で呼ばれなかった選手にも当然ながらロシア行きのチャンスはあるのだ。

文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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