[9.2 J2第31節 千葉2-2東京V フクアリ]

 出場30試合目、5年ぶりに東京ヴェルディへ戻ってきたFW梶川諒太の復帰後初ゴールは、ジェフユナイテッド千葉守備陣の連携ミスを逃さない鮮やかなロングシュートだった。アウェーに集まったサポーターから大声援が送られると、164cmの小さな体からはひときわ大きなガッツポーズが飛び出した。

 東京Vが同点に追いつき、行け行けムードとなった後半17分。PA外に大きく飛び出した千葉GKルイス・オヘーダのヘディングクリアを拾った梶川は、すぐさま無人のゴールへ右足シュートを放った。

「冷静に枠に入れるだけだったけど、枠を越えちゃったかと思った」(梶川)というボールは、見事にノーバウンドの軌道でゴールイン。2012年10月7日のJ2第37節以来、緑のユニフォームに身を包んで1791日ぶりとなる得点を記録した。

 派手に喜んだ梶川は「ここまで長かった。(東京Vに)戻ってきてから取れていなくて、ゴールでチームに貢献できていなかったので……」と安堵した様子。チームメイトに祝福でもみくちゃにされたことについて「みんなデカいんで、周りが見えなかった」と笑顔を見せた。

 それでも東京Vはこのリードを守り切れず、結果は2-2の引き分け。指揮官は「悪くない結果。内容には満足している」と一定の評価を下したが、梶川は「得点チャンスもあったし、反省のほうが多い。サポーターは拍手をくれたけど、自分たちは厳しくやっていかないといけない」と満足した様子はない。

 そこで思い返すのは、プロ1年目を過ごした東京Vから湘南に移籍して2年目となった2014年、J2リーグ戦で開幕から快進撃を見せ、9月下旬に史上最速となるJ1昇格を決めたシーズンのことだ。「早く昇格が決まっていたけど、決まってからも『1位になろう』と自分たちに厳しく戦っていた」。梶川はその年、わずか6試合の出場にとどまったが、昇格クラブの激しい雰囲気は今も肌に残っている。

 2年間を過ごした長崎から東京Vに5年ぶりに復帰した今季は、序盤こそベンチスタートが多かったが、ここ5試合は連続して先発起用。それに合わせるかのように、チームも5戦負けなし(4勝1分)でプレーオフ圏内の6位につけている。「若い選手が多いので、ここでJ1に上がれたら面白い。まだまだ伸びしろしかないし、みんなで成長していきます」。昇格の味を知る小さなアタッカーが、自身をプロサッカーの世界に呼び込んでくれた名門クラブを再びJ1の舞台に導く。

(取材・文 竹内達也)
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