夏休みが終わったからといって、気を緩めないで。これからシルバーウィークにかけて、イベントやお祭りなど、まだまだ人の多い場所へ行く機会は多いもの。人が多ければ多いほど、子どもを見失いやすく、はぐれたときに見つけにくくなってしまいます。
子どもの迷子を防ぐために家庭でできることはあるのでしょうか。セコムIS研究所の舟生岳夫さんに聞きました。


セコムの研究員が教える、わが子を迷子にしないコツとは?

迷子は、幼稚園から小学校低学年くらいの子どもに多いそうです。舟生さんは、理由を次のように説明します。

「迷子対策の大前提としてあるのは、子どもから目を離さないことです。小さなお子さんの場合は親の目が行き届いているため、心配することは少ないのですが、幼稚園児くらいになると『うちの子もしっかりしてきたから、ちょっと目を離しても大丈夫かな』と親側に油断が生じてしまうため、迷子になりやすいと考えています」●グッズは子どもの特性や場所を見きわめて使おう

子ども用の携帯電話やハーネスなどのグッズは、必ずしも万能ではないそうです。

「携帯電話に関しては、しっかりと使える子であれば有効です。ただ、携帯電話のゲームに夢中になりすぎるあまり、親とはぐれたり、車道に出てしまったりと危険な目にあう可能性もあります。グッズを過信しすぎないほうがいいでしょう。ハーネスは、水場や車通りの多い道など、命に関わる危険を伴う場所で小さな子どもに使うのはいいと思います。一方、混雑した場所ではほかの人にからまってしまう可能性もあるので、使い方には注意が必要です」●出かける先が決まったら、事前にリサーチをしよう!

出かける場所によって、子どもへの伝え方も準備も異なります。ショッピングモールやレジャー施設などはホームページを開設しているところも多いので、事前にチェックして対策を練ることがポイントのようです。

「たとえばショッピングモールなら、エレベーターやエスカレーター付近、人の少ない階段やトイレなどは子どもが1人で行かないほうがいいですね。親が『ここは危なそうだ』という場所を先回りして調べておくことが大切です。迷子センターの有無やはぐれたときに目印になる場所なども、事前に確認することをおすすめします。一方、プールや自然のなかにあるバーベキュー場などは、ケガや命の危険を伴うため、普段以上に子どもから目を離さないようにしてください」

危険や目印になりそうな場所をチェックしたら、子どもとルールを決めましょう。伝え方にもポイントがあるのだとか。

「大人が一方的にルールを決めて『◯◯をしなさい』と伝えても、子どもは聞いてくれません。まずは、『ここでお父さん、お母さんとはぐれたらどうしたらいいと思う?』など、子どもに考えさせることから始めるといいですよ。仮に答えが違っていても、一度しっかりと受け止めた上で親の意見を言えば、子どもも納得して聞いてくれるはずです」とはいえ、「こうすれば、すべての子どもが約束を守ってくれる」という方法は残念ながらないのだとか。日頃から子どもとコミュニケーションをとり、その子にとっていい方法を選択するのが得策といえそうです。


セコム IS研究所 舟生岳夫さん●教えてくれた人
【舟生岳夫さん】
セコム IS研究所 主務研究員。キッズデザイン協議会理事。防犯設備士。子どもの防犯に関する調査・研究に取り組むほか、防犯セミナーの講師や書籍の執筆なども行う。著書に『子どもの防犯マニュアル』(日経BP社)、『大切な子どもの守り方』(総合法令出版)。2児の父親でもある。

<取材・文/畑菜穂子>