本田と香川、ザックJ“二大エース”の4年間 W杯へ残り9カ月で挑む復権の道

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ブラジルW杯出場を決めた4年前と同じピッチに、今予選初めて揃って立てなかった二人

 6大会連続6回目のロシア・ワールドカップ(W杯)出場を決めたオーストラリア戦は、日本代表に世代交代の波が訪れていることを印象付けた。

 すなわち、8月31日の埼玉スタジアムでベンチから戦況を見つめたFW本田圭佑(パチューカ)と、ウォーミングアップはしたものの交代のカードにならなかったMF香川真司(ドルトムント)が、日本代表において絶対的な存在ではなくなっているということである。

 奇しくも4年前のW杯出場も、埼玉スタジアムでのオーストラリア戦だった。本田と香川は揃ってスタメンに名を連ね、本田は0-1で迎えた後半アディショナルタイムにブラジル行きを決める同点PKを決めている。

 あれから4年が経った。

 前回のW杯アジア最終予選での二人は、アルベルト・ザッケローニ監督が率いるチームのなかで、怪我さえなければスタメンに名を連ねた。それがどうだろう。バヒド・ハリルホジッチ監督の下で戦った今回の最終予選では、試合を重ねるたびに存在感が薄れていった。スタメン落ちも例外ではなく、背番号4と背番号10が試合前の国歌斉唱を揃ってピッチで聞いたのは、昨年10月のオーストラリア戦(1-1)が最後となっている。

 今回のオーストラリア戦では、ついに二人とも出番がなかった。2次予選を含めても、初めてのことだった。

 ハリルホジッチ監督は「私が代表監督に就任してから、名前でプレーする選手はいないと言い続けてきた」と語り、「ハイレベルで戦うには、フィジカルコンディションが整っていなければならない」とも話してきた。


絶対的でなくとも、衰えたわけではない

 2014年ブラジルW杯後に、マンチェスター・ユナイテッドからドルトムントに復帰した香川は、出場試合数は少なくないものの、以前に比べて得点数が明らかに減っている。二桁得点をマークしたのはブンデスリーガ連覇時の11-12シーズン(13得点)が最後で、昨シーズンは1ゴールに終わった。

 本田は香川よりも厳しい。ACミランに在籍していた16-17シーズンは、欧州進出後ワーストのリーグ戦8試合出場に止まった。得点は2シーズン連続でリーグ戦1ゴールである。ACミランに在籍した3シーズン半で、9ゴールしかあげられなかった。

 積み上げてきた経験と実績は失われるものでなく、チーム内での存在感が変わらないとしても、スタメンで送り出すのは躊躇われる状況だ。W杯予選を戦うなかでFW大迫勇也(ケルン)、FW原口元気(ヘルタ)、FW久保裕也(ヘント)が所属クラブの好調さを持ち込み、FW乾貴士(エイバル)、FW浅野拓磨(シュツットガルト)らも攻撃の選択肢と成り得るパフォーマンスを維持していたことも、本田と香川がサイドラインの外側へ押し出される要因となっている。

 ならば、彼らは今後も代表の控えなのか? 

 否、そんなことはない。

 所属クラブできっちり結果を残せば、スタメン復帰の道は開けてくる。ハリルホジッチ監督のチョイスではひとまず絶対的な存在でなくなっているものの、彼らが衰えたわけではないからだ。

 そして、ロシアW杯までの9カ月という時間は、何かを変えるのに十分である。

【了】

戸塚 啓●文 text by Kei Totsuka

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images