「ピッチの状況に慌てた」と韓国代表エースが“言い訳” 予選敗退危機に国内で非難殺到

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退場者を出したイラン相手に得点奪えず、0-0ドローに終わる

 ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選、グループAで2位につける韓国には予選敗退の可能性が残っている。

 韓国紙「コリア・タイムズ」はスコアレスドローに終わったイラン戦後、エースFWソン・フンミン(トットナム)がピッチの状態に注文をつけて炎上していることを報じている。

 グループAは首位のイランがすでにロシアへの切符を手に入れた一方で、本命と見られていた韓国が苦戦。8月31日のイラン戦は是が非でも勝ち点3が欲しかったが、退場者を出したイランからゴールを奪えず0-0。勝ち点1にとどまり、ホームで歓喜の時を迎えることはできなかった。

 この結果を受けてソウル・ワールドカップスタジアムは落胆に包まれたが、その後の選手のコメントが韓国内で批判を浴びている。同紙によると、エースのソン・フンミンが“言い訳”をしたのだという。

「自分はピッチの状況に慌てたんだ。もし、このようなピッチでサッカーが上手くいくと思う人がいるなら、彼か彼女はとても楽観的な人だろうね。サッカー経験者、もしくは慣れ親しんだ人なら、選手にとってピッチコンディションがどれだけ重要かということが分かるだろう」

主将も「観客が騒々しかった」と発言

 このコメントは案の定、韓国内のインターネット上で炎上している。W杯出場に導くゴールを期待されたエースは、非難の嵐に遭っているという。

「イランの選手も状況は一緒だし、文句は言っていなかったぞ。なんで試合が終わってからスタジアムの芝について責めるのか……」

 また、主将DFキム・ヨングォン(広州恒大)の「観客がものすごく騒々しくて、試合中にお互い意思疎通を取り切れなかった。試合前に話し合った戦略について、僕はチームメイトとコミュニケーションを取ろうと大声で叫んだけど、彼らの声はハッキリと聞こえなかった」というコメントについても、「ネイマールやクリスティアーノ・ロナウドには鼓膜がないと思ってんのか?」などの批判が集まっている。

 他会場の結果を受けて2位はキープしたものの、韓国は最終戦で勝ち点2差の4位ウズベキスタンとのアウェーマッチに敗れるとプレーオフに回る3位以下が確定。ウズベキスタンと同勝ち点の3位シリアの結果次第では、W杯予選落ちとなる4位転落の状況も起こり得る。緊迫したムードをさらに煽る状況だが、チームは落ち着きを取り戻し、敵地で9大会連続の本大会切符を手に入れられるのだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images