『龍が如く』シリーズは韓国でも知られている

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日本のとある俳優の発言が韓国で波紋を呼んでいる。

事の発端は8月26日、ゲーム『龍が如く 極2』の新作発表会で、声優を務めた俳優・寺島進の舞台挨拶だ。

彼は挨拶のなかで「今日ステージに上がっている何人かは朝鮮人なので、朝鮮からミサイル飛ばさないように願っているだけでございます」と話した。数人の在日コリアンがステージに上がっていたからのようだ。

“朝鮮人”は侮辱の表現?

一見、それほど問題がある発言には思えないが、複数の韓国メディアは以下のように見出しを打った。

「『龍が如く』ゲーム出演陣の“朝鮮人”発言…韓国人侮辱騒動」(『世界日報』)
「日本のゲーム『龍が如く』の声優、“朝鮮人”発言騒動」(『中央日報』)
「日本ゲーム発表会で“朝鮮人”…韓国人への侮辱発言騒動」(『SBS』)

どのメディアも「日本において“朝鮮人”は韓国人を侮辱する表現として使われる」と断定している。

『朝鮮日報』(日本語版)の「韓国人蔑視? 日本人俳優の「朝鮮人」発言に韓国ネット反発」という記事では、専門家が「日本による統治が長くなると、朝鮮人という言葉は対等な関係の人ではなく支配される立場の人という意味を内包するようになった」と、その経緯を解説している。

韓国が敏感に反応するワケ

より生の意見を聞こうと韓国の知人に質問してみると、「日本の右翼が韓国人を侮辱するときに“朝鮮人”と呼ぶ」という認識とのこと。

日本では「朝鮮半島」と呼ぶが、韓国では「韓半島」と呼ぶように、ちょっとした違いに感じなくもないが、韓国にとっては大きな違いということだ。

韓国が今回の問題に敏感になるのは、最近さまざまな国で“嫌韓トラブル”が目につくからかもしれない。

例えば、去る7月、韓国アイドルグループ「KARD」がブラジルのテレビ番組に出演した際、現地の司会者が「目が細くなるぞ!!」と発言して、議論の対象になった。

また中国においても、最大級のゲームイベント「チャイナジョイ」に設けられた韓国のゲーム会社ブースで、主催者側から「韓国」という名称を使うなと指示されたのだ。

その他にも、アメリカ人の10人に1人が韓国を「敵国」と見なすという世論調査が出るなど、何かとショッキングな出来事が多発している。
(参考記事:10人に1人が韓国を「敵国」と見なす理由とは? すれ違うアメリカと韓国の国民感情の実態

こういった“嫌韓トラブル”が立て続けに起きているだけに、自然と敏感になっている可能性はあるだろう。

セガは謝罪したが…

今回のイベントを主催したセガゲームスは、2日後に謝罪文を発表している。

「8月26日に開催した『龍が如くスタジオ』の新作発表会において、発表者から不適切な発言がありました。今回のことで、皆様に不快な心情を与えたことを心から謝罪いたします」

差別した側と差別された側では、前者に非があることは明白だが、あまりに騒ぎすぎるのは良くないかもしれない。実際に謝罪文を発表したセガに対して、一部からは「声優からの謝罪はないのか」「不買運動をしよう」と不満の声が漏れている。

が、過度な騒動は遺憾を残すだけだ。

2002年の日韓W杯のドイツ戦で侮辱的なプラカードを掲げたり、ロンドン五輪でドイツのフェンシング選手にサイバー攻撃したりと、過剰な行動が、ドイツを世界一の“嫌韓国家”にしたとも考えられている。

いずれにしても、発言の真意がどこにあるのかは発言者のみが知るところ。騒動が一日も早く治まることを願わずにはいられない。

(文=S-KOREA編集部)