たった1通のLINE。

その巧拙が恋愛の勝敗を決めかねないが、恋愛マニュアル情報は巷に数多くあれど、LINEの正解を教えてくれるコンテンツはほぼ見当たらない。

男女でLINEに対する捉え方は、全く異なるようだ。

あなたが送るそのLINE、気づかぬうちに間違えていないだろうか。




「女友達の誕生日会があるから、洋介、顔出せよ。 」

「どうせ人数合わせでしょ?でも分かった、行くよ。」

東京にいると何度も経験する、この“お誕生日会”という催し物。友人からの誘いを受けて、渋々参加した。

お誕生日会という名目で、ただみんな、新たな出会いと楽しく飲める時間を探しているだけだと毎回思う。

あまり気乗りしないまま席に着くと、遅れてやってきた女性に目を奪われた。

まっすぐ伸びた綺麗な足に、少し潤んだ大きな瞳。

それが、佳奈だった。

大概こういう場で出会った女性たちとの“また飲みに行こう”は2、3回飲みに行くと終わる関係が多い中、佳奈は少し違っていた。

「洋介さんは、どちらにお住まいなんですか?」

「僕は今白金だよ。佳奈ちゃんは?」

「私は今恵比寿です!近いですね。今度飲みましょうよ。私、行くと行ったら行くので!」

可愛くて明朗快活な佳奈に、好意を持った。

しかも話を聞いているうちに、猫よりも犬が好きで、実家には犬がいること。休日はカフェで本を読むのが好き、など共通項の多さに嬉しくなる。

気がつけば、僕たちはその会の間中、ずっと隣同士で座っていた。

もちろん帰り際は“方向が一緒”ということで送っていく。久々の、ヒットだった。



深夜の呼び出しはNG。それ以外にNGなLINEとは?


Q1:突然の呼び出しはNGと知っている。だからフォローするのが正解でしょ?


そこから暫く、佳奈とLINEのやり取りが続いた。

しかし食事に行きたくても、ちょうど忙しい時期と重なっており、中々二人で食事に行く日にちが決まらない。

結局、具体的な約束はできずじまいで時間だけが無情に過ぎていく。

だからせめてタイミングが合えばと思い、佳奈の家の近くで飲む時にLINEを送ってみた。





-まぁ突然だから、仕方ないか...

夜中に突然呼び出し、誘うのは良くないと知っている。(既にこれは勉強済みだ)。

だから、これ以上しつこく誘うことはやめにして、解散後にLINEを送ってフォローしておこう。




我ながら、いいフォローLINEだったと思い、満足げにタクシーで帰路に着いた。




佳奈からは、翌朝にLINEが来ていた。






そこから、LINEは続いていた。

毎回、僕の方が外で飲んでいるため、返信が遅くなってしまいがちだったが、佳奈はいつも翌日に、丁寧な返信をくれる。




こうして、ようやく佳奈とのご飯が実現した。

佳奈の好きな雰囲気の店はどこだろうか?初デートだし、店選びで失敗はしたくない。

家の近くに、好きな店がある。カウンター席もあるから密接度も高いし、見ず知らずの店より、一度でも行ったことのある店の方が安心だ。

そうだ、そこにしよう。そう決めて、佳奈にLINEを送った。




佳奈から返信が来たのは、翌日だった。



この返信の意味に気がつきましたか?気がつかない、男の自惚れ


Q2:デートプランも完璧だったはず。どうして二軒目に繋がらなかった?


「ごめんね、待った?」

デート当日。約束の時間に店に着くと、既に佳奈は『La Ruée vers l’or』のカウンター席にちょこんと座っていた。




「全然。私が、ちょっと早く着いちゃっただけだから。」

相変らず綺麗で、透き通るような肌と瞳に吸い込まれそうになる。近況報告から始まり、会話は途切れることなく続く。

やはり、頭の回転が早く、話が盛り上がる女性は一緒にいて面白い。佳奈といると、つい饒舌になる自分がいた。

「一緒に飲んでた同期が面白い奴でさ。そいつといると、つい飲み過ぎちゃうんだよなぁ。」

「同期が仲良くて、羨ましいです。洋介さんって、いつも帰りが遅いんですか?」

「そうでもないよ。でも酔うと何故か佳奈ちゃんにLINEしたくなっちゃうんだよね。」

佳奈が、恥ずかしそうに下を向いて笑っている。その照れた感じがたまらなく可愛かった。



店を後にすると、もうすっかり秋の風が吹いていた。

「この後、どうしよっか?」

店を麻布十番にしたのには、狙いが二つあった。

一つ目の狙いは、自分がよく遊ぶエリアなので、店を色々と知っているから。

ちょっと暗めのバーがいいのか、もう少し賑やかな感じでカジュアルに飲みたいのか...

それに合わせて、店をアレンジできる。一軒目だけでなく、シチュエーションに合わせて二軒目も色々と思い浮かぶから便利だった。

そしてもう一つの目論見は、家が近いこと。

麻布十番から、自宅のある白金まではタクシーで10分弱。(信号に引っかからなければ、もっと近い。)

“あわよくば”、も期待できる。

「もう一軒飲みに行くか、それとも...」

「私、今日は帰ります。」

-え?帰る??

時計を見ると、まだ23時前だった。しかも金曜だし、明日、佳奈は仕事はないはずなのに。

「明日、早いの?」

「早くはないんですが、帰りますね。でも楽しかったです!」

それだけ言うと、佳奈はクルリと背中を向け、六本木方面へと歩き始めた。

-あれ、僕何か悪いことしたのかな?

LINEでも盛り上がっていたし、デートも順調に進んでいた。決して、前のめり過ぎたこともないはずだ。

どうすればいいのか分からず、とりあえず麻布十番の商店街をあてもなくさまよっていると、ポケットに入れてあった携帯が振動する。

佳奈からのLINEだった。




まるで定型文そのものの佳奈のLINEを見て、更に分からなくなる。

女心は移ろいやすい、なんて言うけれど、一体どうしてこうなってしまったのだろうか?

佳奈に送ったLINEの履歴を見ても、失礼な発言はしていないし、順調に今日を迎えた。

空を見上げると、秋の月明かりが、夜の街を綺麗に照らしていた。

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