その移籍金の高さと展開の速さが人々に衝撃を与えたネイマールのパリSG入団。世紀のビッグディールに捜査のメスが入る。 (C) Getty Images

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 その目に余る振る舞いに、ついに本格的なメスが入れられるようだ。現地時間9月1日、英国メディア『スカイスポーツ』は、UEFAがファイナンシャル・フェアプレー(FFP)抵触の疑いでパリ・サンジェルマンを調査することを発表したと伝えた。
 
 今夏の移籍市場でのパリSGの戦力補強は、まさに“大盤振る舞い”。8月3日にネイマールを獲得するために費やしたのは、史上最高額の2億2200万ユーロ(約284億円)だった。
 
 これは表向きには、ネイマールがバルサへ契約解除金を実費で支払ったということにされているが、実際にはパリSGのオーナーグループであるカタール・スポーツ・インベストメンツ(QSI)が肩代わりしたという見方が強い。
 
 カタールの政府関係機関でもあるQSIは、ネイマールに2022年ワールドカップ大使の役割を与え、その報酬という名目で契約解除金を支払ったと見られている。
 
 さらにパリSGは、これだけに止まらなかった。8月31日の移籍市場最終日には、モナコのキリアン・エムバペと契約を締結。1年間はレンタル移籍という形だが、来夏には正式な買い取りが行なわれ、フランス紙『レキップ』によれば、その額は1億8000万ユーロ(約230億円)におよぶという。
 
 瞬く間に世紀のビッグディールを2つも締結させたパリSGには、当然、UEFAが目を光らせている。同理事会は今回発表した声明において、「FFPの規則の下、パリSGの監視の一環として調査を開始する」と綴り、その調査の焦点についても語っている。
 
「今回の調査では、ここ最近の選手獲得において、彼らがルールを遵守しているかに焦点を当てている。今後数か月の間に、UEFAの財務管理機関の調査チームは、この案件に関する全ての文書を慎重に調べていく」
 
「欧州のフットボールクラブが、その財政を持続することが可能なのかを見極めることを目的としている」と改めて訴えたUEFAだが、今回の調査内容については期間中、「一切発表もしない」と断言している。

 ちなみにFFPの規則では2015年から2018年の3年で赤字を3000万ユーロ(約38億4000万円)に抑えることが義務付けられている。
 
 衝撃的な契約を見事にまとめ上げたパリSG。ネイマールの入団会見の席で、ナセル・アル・ケライフィ会長が、「我々はいかなる違反も犯していない」と正当性を訴えていたが、仮にFFP抵触でチャンピオンズ・リーグ出場停止や補強禁止などの処分を下されれば、あまりに重い代償となるだけに、その調査の行方には刮目したい。