「日本は世代交代の狼煙を上げた」 韓国メディアがハリルJの若手台頭を評価

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抜擢に応えた浅野と井手口 苦戦する韓国代表と比較する論調も…

ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選グループBの日本は31日、埼玉スタジアムでオーストラリアを2-0で破り、6大会連続6回目のW杯出場を決めた。

対照的に同日の試合でグループAの韓国がイランと0-0で引き分け、W杯出場が最終戦に持ち越されたことで、日本の結果と比較する韓国メディアも少なくない。

韓国紙「イルガンスポーツ」は、「韓国と日本の境遇は似たようなものだった。勝てばW杯出場確定、引き分けたり敗れれば最終戦で運命の勝負が待っていた。しかし、2チームの結果は違った」と指摘し、「日本は本田圭佑と香川真司、岡崎慎司を先発から外して、驚きのスタメンで挑んだが、勝利を手にした。解任論も浮上していたハリルホジッチ監督だが、W杯出場に導いて自身のプライドを貫いた」と伝えた。

このように本田や香川など、これまで最終予選で戦ってきたメンバーを入れ替えて、オーストラリア戦に挑んだことは、韓国メディアにとっても驚きだったようだ。

「日本代表、本田抜いてもオーストラリアに完勝」(総合ニュースサイト「デイリーアン」)


「香川、本田いなくても…日本、W杯6連続出場」(サッカー専門サイト「サッカージャーナル」)

このような見出しをつけて報じる韓国メディアが多く、「サッカージャーナル」は「本田と香川を抜いても問題はなく、浅野琢磨と井手口陽介がゴールを決めた。若い選手の活躍が目立った」と伝えた。

「W杯出場と世代交代の“二兎”を得た」

日本でも浅野と井手口の活躍によって、“世代交代”というワードが世間をにぎわせているが、韓国でもそのような見方がある。

スポーツ・芸能総合サイト「ジョイニュース24」は、「日本は世代交代の“狼煙を上げる”ことができたのは収穫だ」と伝えつつ、「香川、本田、岡崎が中心メンバーから外れたわけではないが、この3人を起用せずにオーストラリアに勝利したことは大きな意味がある。この試合でW杯出場と世代交代の“二兎”を得た」と、日本にとっては大きな意味を持つ試合だったと締め括っている。

【了】

金 明碰●文 text by Myung-wook Kim

田口有史●写真 photo by Yukihito Taguchi