日本突破に韓国メディアの反応は?「両国の運命は大きく変わった」「ハリルホジッチは正しかった」

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 ホームでオーストラリアに勝利してロシア・ワールドカップ行きを決めた日本の試合結果は、韓国でも報じられている。
 
「日本、オーストラリアに2-0で勝利…W杯6連続本戦進出」(『MKスポーツ』)
「日本、オーストラリアに2-0勝利でW杯本戦にグループ1位で進出」(『国際新聞』)
「日本はお祭り…オーストラリアを破りグループ1位でロシア行き確定」(『聯合ニュース』)
 
 といった具合だが、多くのメディアが注目したのが、この日のハリルホジッチ監督の采配だった。
 
『韓国経済TV』は「“ハリルホジッチが正しかった”日本、オーストラリアを下しW杯本戦行き」と題した記事で、「日本サッカー界は本田圭佑と香川真司がチームの中心となることを望んだ。しかし監督はネームバリューではなく、コンディションの良い選手を重用した」と報じ、「オーストラリア戦でも本田と香川はベンチを温めていた。彼らの代わりに乾貴士、浅野拓磨、大迫勇也が3トップで出場した。ハリルホジッチ監督の戦術は功を奏した。浅野が決勝ゴールを決めて2-0で完勝した。ハリルホジッチ監督は、内容よりも結果で示したのだった」と称賛している。
 
 さらに前出の『聯合ニュース』の記事も、「スタープレイヤーが抜けたが、埼玉スタジアムを埋め尽くした6万人の観衆の応援を背負った日本は、昨年のアジア王者であるオーストラリアを相手に序盤から優位に立っていた」と報道。「得点の主人公である浅野と井手口は、それぞれ22歳、21歳の若い選手たちだ」としながら、「この日の勝利が“新風”の活躍によって達成されたものであることは、日本をさらに鼓舞している」と伝えている。
 
 それだけに、ハリルホジッチ監督の進退について注目するメディアも少なくなかった。
 
『中央日報』は、「ロシアに先に行く日本…オーストラリアを下し6連続本戦行き確定」と見出しを打った記事で、これまでハリルホジッチ監督に対しては、ゲーム内容に批判が集まって解任説も上がっていたと振り返りながら、「しかし、この日オーストラリア戦で勝利したことで、ハリルホジッチ監督はロシアW杯までチームを率いる可能性が高くなった」と綴っている。
 また、『sportalkorea』は「日本をW杯進出に導いたハリルホジッチ、自ら退任を示唆」とヘッドラインを置いた記事で、ハリルホジッチ監督が日本メディアに明かした「プライベートで大きな問題があった。この試合前にも退任しようかと思っていた」という発言を引用し、家族が末期がんで闘病中だという関係者の証言を紹介しながら、「日本サッカー協会は焦りを募らせている」と締めくくっている。
 
 一方で、こうした日本の快勝とは対照的に、韓国は同日にソウルで行われたイラン戦でスコアレスドローに終わり、いよいよ崖っぷちに立たされることになった。もしも9月5日のウズベキスタン戦で敗れた場合には、イラン対シリアの結果次第ではそのまま予選敗退の可能性すら生まれてしまった。
 
 日本とは明暗がはっきり分かれたわけだが、『イルガン・スポーツ』も「“ロード・トゥ・ロシア”同じ山場で異なる結果を生んだ韓国と日本」とタイトルを置き、日本は永遠の隣国でありライバルだとしながら、「よりによって韓国がイランとスコアレスドローに終わったこの日、同じような峠を迎えていた日本はオーストラリアに2-0で完勝し、Bグループで最初に本戦行きを確定した」と嘆き、「同じ日に同じ山場を迎えた両国の運命は、この日の試合ひとつで大きく変わった」と悔しさを滲ませている。
 
「韓国と異なる日本サッカー、主軸を抜いても早期確定」と見出しを打って、日本と韓国の試合内容を比較したのは『ブリッジ経済』だ。
 
 記事では、韓国はキ・ソンヨンを除けば欧州で活躍する主力級の選手が全員出場したにもかかわらず、数的優位も作れず攻撃の流れも掴めなかったとしながら、「日本は違った」と断言。「主軸選手たちが出場しなかった日本は、粘り強さと体力を生かしてオーストラリアを圧倒し、2-0という貴重な結果をもたらした」と分析している。
 
 不甲斐ない結果に終わった韓国を横目に、早々とロシア行きを決めた日本。まさに両国の運命が行き違った一日だったが、果たして韓国は日本を追いかけることができるだろうか。
 
文:慎 武宏(スポーツライター)
 
シン・ムグァン/1971年、東京都生まれ。韓国サッカー取材歴20年。近著に歴代コリアンJリーガーへのインタビュー集『イルボン(日本)はライバルか 韓国人Jリーガー28人の本音』(ピッチコミュニケーションズ)。

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