カルチョの移籍市場で主役を務めたミラン。今シーズン、ピッチ上でもその座を守り切れば、さらにオーバメヤンの移籍願望は強くなる!? 写真は7月のミランとの親善試合。 (C) Getty Images

写真拡大

 イタリアの移籍市場は、現地時間8月31日に閉幕した。この夏の主役がミランだったのは間違いない。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、補強総額は史上最多という。

 ミランは昨シーズンが終わるやいなや、マテオ・ムサッキオ、フランク・ケシー、リカルド・ロドリゲスと、毎週のように新戦力を獲得。その後も、アンドレ・シウバやレオナルド・ボヌッチ、ルーカス・ビグリアといったビッグネームを次々に加え、最終的には11人ものニューフェイスを手に入れた。
 
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙によると、ミランのこの夏の投資額は2億2800万ユーロ(約291億8000万円/買い取り金額含む)でクラブレコード更新。最高額は、ボヌッチの4000万ユーロ(約51億2000万円)だ。
 
 過去15年の最高額が2015年の8645万ユーロ(約110億7000万円)だったことを考えれば、費やした額がこれまでと桁違いなのは一目瞭然。売却で得た5800万ユーロ(約74億2000万円)を引いても、その差額は1億7000万ユーロ(約217億6000万円)に上る。
 
 それでも、ミランが狙ったターゲットを全て手に入れたわけではない。取り逃がしたひとりが、ドルトムントのピエール=エメリク・オーバメヤンだ。SNSで古巣ミランへの復帰を匂わせる発言もあったガボン代表ストライカーの、この夏のイタリア再挑戦は実現しなかった。
 
 マッシミリアーノ・ミラベッリSDは31日、「彼はこの上なく素晴らしい選手であり、ミランに来ることを望んでいた」と、オーバメヤン獲得の可能性があったことを示唆している。
 
「だが、最終的に“結婚”に至らないこともあるんだ」
 
 しかし、マルコ・ファッソーネCEOは「サポーターも我々も満足しているなら、必要だったことの90パーセントはやれたということだ」と、夏のマーケットがほぼ完璧だったと主張。さらに、ミランはすでに先を見据えているとも述べた。
 
「次の夏に向けて、すでに我々が考えている選手たちもいるよ」
 
 ミランは市場終盤、ウディネーゼとヤクブ・ヤンクトの移籍を交渉していたが、彼もファッソーネSDの頭にあるひとりかもしれない。
 
 また、ミランはさらに将来を見据え、1月に新星を加える予定があるという。ガゼッタ・デッロ・スポルト紙によると、ジェノアのピエトロ・ペッレグリを確保しつつあるようだ。
 
 2001年生まれのペッレグリは昨シーズン、最年少出場記録タイとなる15歳280日でセリエAデビューを飾ると、史上3位の若さとなる16歳72日でセリエA初ゴールも記録した逸材だ。
 
 ガゼッタ・デッロ・スポルト紙によれば、ペッレグリ獲得は正式決定しておらず、書面にもなっていない。だが、ジュゼッペ・リーゾ代理人がミランのオフィスに足しげく通い、「今後の合意に向けた土台」が築かれたという。
 
 リーゾ代理人は31日、イタリア『スカイ・スポーツ』で「ミランはすでに、将来を考えている。夏に素晴らしい補強をし、8月31日にもう将来のことを考えているとは、良い兆しだ」とコメントしている。
 
 投資ファンド「エリオット」への返済問題など、クラブ財政をめぐる疑問が絶えず騒がれるミラン。だが、問題ないと強調するファッソーネCEOは、自身が思い描く新生ミランのチーム作りに向け、さらに歩みを進めているようだ。