『さぎ師たちの空』(那須正幹/ポプラ社)

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 弟を溺愛し可愛がってくれる、やさしいお姉ちゃん。そんな姉を所望する男子諸君に、夢のようなマンガが登場した。それが『双葉さん家の姉弟』(佃煮のりお/白泉社)だ!

 本作を手がける佃煮さんは、アニメ化もされた人気作『ひめゴト』(一迅社)の作者。ちょいエロな美少女を描くことに定評があり、そのキャラクター造形は男子の心をくすぐりまくる魅力にあふれている。

 そんな佃煮さんの新作で描かれているのは、双子の姉・双葉寧子に翻弄される弟・乙宏の姿。この寧子は成績優秀で眉目秀麗、生徒会長を務めており、学園中から愛されているマドンナだ。一方、乙宏はというと、髪の毛を金髪に染め上げ、友達も少ない劣等生。まさに正反対のふたりである。

 ところが、寧子の優等生ぶりは「仮の姿」。本当の寧子は、弟にベタベタで甘えん坊な姉なのだ。

 家では乙宏の膝のうえに座り、「構って構って〜」と上目遣いアピール、弟のベッドのうえで制服をはだけさせたり、入浴中の弟を直撃したりと、もうやりたい放題。ちょっと待って、もしかして寧子は本当に乙宏を愛してしまっているのか……?

 どうやら、そうではないよう。友人の二宮妹子に「マジで弟に恋愛感情抱いちゃってんの?」と尋ねられ、「おと(乙宏)くんは弟だよ? あり得ないよ」と即答。しかし、恋愛感情がないならないで、寧子の過剰なスキンシップには困惑してしまうだろう。

 とはいえ、(限度はあるものの)やはり乙宏の立ち位置はうらやましくもある。寧子の行動は真っ直ぐに弟を愛するがゆえ。高校生にもなって、こんなに仲良くしてくれる姉がいるなんて、弟としては申し分ないだろう。……限度はあるけれどね。

 本作はちょいエロコメディに欠かせない、ラッキースケベ的な展開もてんこもり。第1巻のラストエピソードでは、お約束(?)の女子更衣室潜入もある。

 そこで寧子の怒りを買ってしまった乙宏は、彼女が所属するチア部の合宿に雑用係として強制参加させられることに。これはまたひと波乱あるに違いない! 姉に翻弄される乙宏。彼の受難は続く。

文=五十嵐 大