夏休みが明け、新学期の始まる9月1日。久しぶりの学校生活が楽しみな子もいれば「行きたくない」と憂うつな気分の子もいるでしょう。

新学期のスタートに向け、ある動物園が行った『呼びかけ』が話題になっています。

「逃げてらっしゃい」 動物園が呼びかけ

「学校へ行きたくない」と思い悩む子どもたちに向け、Twitterで呼びかけを行ったのは、東京都の上野動物園。

アメリカバクの生態を例に挙げ、逃げることの重要性を訴えます。

逃げる時に誰かの許可はいりません。脇目も振らず逃げてください。

さらに、逃げ場所を持たない子どもに対し、動物園も1つの逃げ場所になることを提案します。

もし逃げ場所がなければ、動物園にいらっしゃい。
人間社会なんぞに縛られないたくさんの生物があなたを待っていますから。

学校へ行きたくない原因はそれぞれですが、共通していえるのは「1人で抱え込まなくてはいけない事態に、その子が陥ってしまっている」ということ。

『学校』自体が恐怖の対象になってしまった子どもたちにとって「ほかに居場所がある」と思える存在は貴重なのです。

周囲に相談し、自分の苦しみを吐き出すことは、口でいうほど簡単ではありません。「自分の置かれた状況を話すことがつらい」という場合もあります。

何をするわけでもなく、ただ「ここにいてもいいんだよ」と誰かにいわれることが、救いになることもあるのです。

動物園の投稿に対し、あらゆる世代の人からさまざまな意見が寄せられました。

学校でいじめられていたころの逃げ場所は動物園だった。ゾウに「また明日」って手を振ると、明日も生きてここに来なきゃと思えたな。こういう呼びかけが、本当に苦しんでいる子どもたちへ届いてほしい。子どもにとって安心できる場所を、大人が提供していけたなら。逃げていいのかな…読んで涙が出た。少しだけ救われた、ありがとう。

「学校へ行きたくない」は、隠れたSOS

宿題が進まなかったり、体調不良を訴えたり…ふとした子どもたちの『変化』を見過ごしていませんか。

親への罪悪感や将来の不安を抱えつつ、勇気を振り絞って「学校へ行きたくない」のひと言を発している子どももいます。

学校の中で起こる人間関係は、子ども同士にしか分からないもの。表面上は「何もない」ように見えるだけで、実際は1人で悩み、苦しむ子どもは想像以上に存在するのです。

そんな子どもたちに対し、親や先生を始め、周りの大人がしてあげられることは、ホッとひと息できるような居場所を作ってあげることなのかもしれません。

自分の居場所ができると、心に余裕が出てきます。安心した子どもが、ふと自分のことを話したくなった時に、ただ耳を傾けてあげましょう。

晴れやかな気持ちで新学期を迎えられる子どもが1人でも多く増えるよう、大人の私たちが協力していきたいですね。

[文・構成/grape編集部]