変幻自在の“カメレオン戦術”に長友が手応え W杯躍進へ「読めないことが大きな武器」

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メンバー、布陣とも流動的なハリル戦術を命名 「本当に読めないチームになってきた」

 日本代表DF長友佑都(インテル)は、来年のロシア・ワールドカップ(W杯)本大会への出場を決めたアジア最終予選オーストラリア戦から一夜明け、バヒド・ハリルホジッチ監督率いるチームを「カメレオンみたいなチーム」と表現した。

 ハリルジャパンは、この最終予選の間でも多くの選手を入れ替えながら戦ってきた。長友の左サイドバックも、DF酒井高徳(ハンブルガーSV)やDF槙野智章(浦和レッズ)がプレーしたゲームもあった。現体制発足後に多くの試合に出場したGK西川周作(浦和)や、3月の敵地UAE戦で救世主となったMF今野泰幸(ガンバ大阪)など、最終的に切符をつかんだオーストラリア戦でメンバー外だった選手もいる。

 長友はそうした状況について、「一番良かったところは、これだけ多くの選手が試合に出て活躍したこと。今回の浅野(拓磨/シュツットガルト)や井手口(陽介/ガンバ大阪)のような若い選手もそうですよね。底上げやレベルアップという意味で、すごく良かったと思います」と最終予選全体を振り返った。

 そして、対戦相手によって戦術やメンバーを変更していくハリル監督の流儀を、背景色に擬態していく動物にたとえて表現した。

「1試合1試合が必死だったし、メンバーもシステムも変わりましたね。ただ、それが結果的にカメレオンみたいで。戦術も人もシステムも変わって、相手からしたら本当に読めないチームになってきたと思う。(日本代表は)今までメンバーを固定しがちだった部分もあると思うんですけど、相手からすればシステムもメンバーも分かれば対策が取りやすい。今のチームは、本当に読めないことが大きな武器になっていると思う」

「チームとして深みが出る」

 長友にとって、W杯アジア最終予選を突破したのは3回目。それでも「本大会でも同じような戦い方で良いと思う。相手の特徴やシステムによって変えていく。固定する必要はないし、コンディションの良い選手を使いながら、相手を倒すためにどういう戦術を取るかを変えていければ、チームとして深みが出ると思う」と、過去2大会とは違うアプローチになることを見通している。

 本大会登録23人のメンバーは、組み合わせ抽選会でどのような相手と同じグループになるか、その時のコンディションの良い選手が誰なのかで変動していくことが予想される。それでも長友は、“カメレオン”戦術が世界を相手に戦う武器になると手応えを感じていた。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

田口有史●写真 photo by Yukihito Taguchi