クリストファー・ノーラン、『ダンケルク』を語るインタビュー映像 「私にとっては主観的な映画」

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 9月9日に公開される映画『ダンケルク』より、8分間に及ぶクリストファー・ノーラン監督のインタビュー映像が公開された。

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 本作は、『ダークナイト』『インセプション』のノーラン監督が、海の町ダンケルクで実際に起きた史上最大の救出作戦を描いた戦争映画。世界63カ国で初登場No.1を記録、全世界興行収入は4億ドルを突破している。

 公開されたインタビュー映像でノーラン監督は、本作の着想などについて語っている。ダンケルクで実際に起こった出来事について、「深く知れば知るほど、シンプルな神話という以上に、リアルな人間たちの物語に感動を覚えました。20年くらい前の話です。妻エマと私は、友人の小船でダンケルクへと渡りました。撤退作戦と同じ時候で、海峡はとても荒れていました。本当に大変な体験で、とても危険を感じました」と、約20年前から構想があったことを明かし、「救出をしようと海峡を横断した人々への敬意と憧れがその時生まれ、ダンケルクで実際に起こったことに深い興味を抱きました。それが心の中に留まりこの物語を映画化したいと思うようになったのです。この素晴らしい物語について、今を生きる観客のための映画を作ろうと思いました。しかし、リアルに描ける手法を手にするまで待つことを考えたのです。あまりにも壮大な物語ですから」とあえて時間をおいたとコメント。

 さらに、「私にとっては主観的な映画。これが、アプローチの鍵でした。私が描きたかったのは、従来の映画製作の枠に収まらない、兵士たちと一緒に観客をダンケルクへ連れていくこと。あの強烈さ、あの恐怖、あの緊張感を体験してもらうことでした」と、戦争映画の常套表現ではないアプローチを選択したとも語る。

 陸、海、空という3つの異なる視点に別れて同時に進行していくストーリーについては、「ダンケルクの壮大な出来事を観客に分かりやすく語りたいと考えた結果でした。そこから脱することなく、主観的な語り口も維持する。観客には常に緊迫感あふれるサスペンスの中にいてほしい。部屋で地図を相手に問答する将軍たちに画面を切り替えたくはない。いまその場で起こっている状況の中で描きたかったのです。同じ出来事の異なる側面を交互に見せながら、異なる視点間を行き交う。この手法なら、観客も、より広い視野を持てます。たとえそれが、主観的な語り口であったとしても」と、その意図を明かしている。

 ノーラン監督はIMAXフィルムでの撮影やキャスティングなどにも言及しながら、最後には、1940年代に活躍した英空軍の戦闘機スピットファイアについて、「戦闘機で飛んだのは人生最高の経験でした。とても素晴らしかった」と微笑んでいる。(リアルサウンド編集部)