41分に長友のクロスから先制点を決めた浅野。お決まりの“ジャガーポーズ”も飛び出した。写真:田中研治

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[ロシアW杯アジア最終予選]日本2-0豪州/8月31日/埼玉スタジアム2002

 DFの背後を巧みに突いた、浅野拓磨らしい得点だった。

 スコアレスで迎えた41分、左サイドでボールを受けた長友佑都がゴール前にクロスを放り込む。このボールに反応した浅野が、そのまま左足で合わせ先制点を奪った。

「最高のボールが来たので合わせるだけでした。(ボールが)ゆっくり見えていましたし、大迫(勇也)さんが前に出る動きも見えていた。ゴールに至るまで余裕があったけど、逆に考える時間が長かったので緊張もしました」

 こう振り返った浅野は、持ち味のスピードを生かして右サイドを疾走。中盤の井手口陽介や山口蛍らの縦パスを引き出しカウンターへと持ち込む回数は、後半に入ると格段に増え、マッチアップしたDFを翻弄した。

 ワールドカップ本大会の出場権が懸かった大一番を前に、「今までにないくらい緊張した」という浅野が今予選でスタメンに名を連ねたのは2試合目。前回は昨年9月のタイ戦だったが、奇しくもその試合でもゴールを決めている。

 しかしその後は得点を奪えず、今回のオーストラリア戦を含めた最終予選の成績はここまで5試合出場で2得点。大一番でアピールしたものの、FWとして決して満足のいく成績ではないだけに、「貢献できていなかった」との想いにも駆られているようだ。

 自身初となるワールドカップ出場へ、本人は危機感を抱きながらこう言葉を紡ぐ。

「個人的には、まだ(メンバー争いの)スタートラインにも立っていないと思っている。スタート地点に立てるように、しっかり準備していきたい」

 熾烈な競争に打ち勝つべく、大いなる野望を秘めた浅野の新たな戦いが幕を開けようとしている。

取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

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