『マンガでわかる 100%幸せな1%の人々』(KADOKAWA)

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 先日、こんなことがあった。いつも上目線の物言いをし、自分の話ばかりし、尊大な態度を取る人がいて、私はずっとイライラしていた。それが顔に出ていたのか、相手の態度は日増しにつんけんしたものになっていき、顔を合わせても挨拶もろくにしなくなった。その状況はとても居心地が悪く、次第に大きなストレスになっていった。

 そんなとき『マンガでわかる 100%幸せな1%の人々』(KADOKAWA)を読む機会を得た。本書は、人の心を研究し続け、多くのベストセラーを生んだ著述家・小林正観氏の同名著書をコミカライズしたもので、9月1日に電子書籍が配信された。どんな悩みやイライラ、不安も受け入れ、100%幸せに生きることのできる人になるための法則が詰まった一冊だ。

 正観氏(マンガのなかでは、かわいい猫の「セイカンさん」というキャラクターで描かれる)の基本理念は「すべてを受け入れ、すべてに感謝して生きる」こと。

●自分の思いどおりにしようとせず、目の前の人や物事をまるごと受け入れる
●自分の身に起きていること、すべてを「自分が成長するために必要なもの」と考える

 そうすれば、起こった出来事がなんであれ、常に幸せを感じることができる人になるという。「ここに書いてあることを実践したら、人間関係のストレスがもっと楽になるかも」と感じた私は、試しにやってみた。

 まず、必要なのは「感謝する心」。マンガのなかで猫のセイカンさんは、悩める主人公・果林ちゃんに「心が込もっていなくてもいい。できるだけたくさん『ありがとう』と言ってみてください」とアドバイスしている。

●日ごろから「ありがとう」とたくさん口にする
●不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句を避ける
●競うこと、比べること、争うことをやめる

 カチンと来ることを言われても、できるだけ「ありがとう」と返す。そして「その人をギャフンと言わせてやりたい」や「こんなひどい目に遭って辛い」と思うのをやめ、どんな態度を取られても愚痴らず、ただ「まぁ、こんな人もいるよね」と受け流す。そのうえで、正観さんによる、他人にイライラしたときのアドバイスも参考にした。

●「他人を変える」よりも「自分が変わる」ほうが楽で、得だと考える
●相手を受け入れることで、心の許容範囲を広げ、自分自身を楽にする
●自分自身が人格者になる(誰に何を言われても、どんなことが起きても、それについて怒らない、腹を立てない、イライラしない)

 最初のうちは、これらの考え方になじめなかった。「あんな人を受け入れるなんて無理」「自分を変えて付き合おうとするなんて、まるで相手にすり寄っているみたいで、癪に障る」と思うこともあった。でも、人間関係によるストレスを軽減させたい一心で、正観さんの言葉を思い出し、これも人格者に成長する機会だと前向きにとらえるようにしたところ、あるとき状況がガラリと変わった。

 それまで「この人の偉そうなところが嫌」と思っていたのに、ある日「責任感が強い人なんだな」とも感じられるようになり、素直に頼ってみようと思えたのだ。頼ってみたら嬉しそうな反応で、丁寧にあれこれ教えてくれた。そのうちに、相手のいいところが見えるようになり、会話に笑顔が増えた。悩みを打ち明けられるほど、それまでのギスギスした関係から一変したのだ。

 これは個人的な体験談だが、どうやらいったん正観さんの考え方を身につけると、さまざまな悩みや不安、トラブルを「不幸」としてとらえなくなり、身に起こるすべてのことが自分を成長させてくれる糧となり、生きている喜びを実感できるようだ。

競うこと 比べること 争うことをやめてみてはいかがでしょうか?
そうすると敵がいなくなり「無敵」になるんです
「無敵な生き方」をすると楽に生きることができますよ

 人はそれぞれ、弱さや不安を押し隠すために強がったり、プライドを守ったり、人に勝とうとしたりする。でも、次第に無理が生じて「なんだか生きにくいな」と感じたとき、人は素直になれるものだろう。そんな心に、正観さんの言葉はきっと染みわたるはずだ。

文=富永明子