【長期テスト車】マツダ「MX-5 ミアータ」とはこれでお別れ さよなら、楽しい小さなロードスター!

【ギャラリー】2016 Mazda Miata Club9


1年ほど前、米国版Autoblog編集部に長期テスト車として2016年型マツダ「MX-5 ミアータ(日本名:ロードスター)がやって来た。我々はビルシュタイン製ショックやリミテッドスリップ・ディファレンシャル、フロント・タワーブレースなどが装備されている「クラブ」グレードを選び、オプションのBBS製ホイールとブレンボ製ブレーキを装着した。ディーラーで買える最もスポーティな仕様のミアータだ。さらにアピアランス・パッケージを取り付けてやったら、この小さくてキュートなロードスターに少しだけ迫力が増した。価格はたったの32,835ドル(約361万円)。だが、我々はこのクルマに乗っている全ての時間を楽しむことができた。いや、ほとんど全ての時間と言うべきだろうか。ミアータは完璧なクルマではない。高速道路ではうるさいし乗り心地が固い。ソフトトップに問題が起きて交換するはめになった(保証が適用された)。そんな小さな不満はあったが、この小さなロードスターを運転した人は、戻って来ると誰もが笑顔になっていた。特にサーキットへ行ったときは皆がとても楽しんだ。しかし、長期テストも終了となるため、そんな愛すべきミアータともこれでお別れだ。以下は編集部員たちの最終的なコメントである。



John Beltz Snyder編集主任(AutoblogGreen)
このクルマは必要充分にして真のクルマらしいクルマだ。すなわち、ドライバーが楽しめるという使命を忠実に、そして効率的に果たしている。キビキビしたステアリング、小気味よく決まる6速マニュアル・ギアボックス、そして回りたがるエンジンが、スピードメーターの示す数字以上に速く走っているような、素晴らしい感覚をもたらす。通常の速度で走っている限り怖い思いはしない。フロント・シートからの眺めも最高だ。前方の路面を縁取るボンネットの曲線は感動的でさえある。

私はうるさいとか、乗り心地が固いとか、使い勝手が良くないとか、そういうことは一切気にならない。旧い英国気質を感じさせ、これほどクルマとの一体感が味わえる新車は、特に3万ドル以下では他に見付けることはできない。

ミアータが車庫にある人はラッキーなのではない。賢いのだ。



Alex Kierstein編集主任
MX-5を初めて運転した時の印象を今振り返ってみると少々恥ずかしい。このND型が発表された瞬間から、初代NA型の再来のような発想は非常に気に入ったのだが、実際に乗ってみるとあまりにも洗練され過ぎていて少しがっかりした。かつてのように元気なクルマではなく、ギアの選択を間違っても、コーナーの進入速度を誤っても、寛大なクルマになっていた。荒々しい鋭さや、日常的な運転で感じられる一体感のようなものが、失われてしまったように感じたのだ。

それから私は何度もこのND型MX-5を運転した。すると1年後、考えが変わった。(遅くて、繊細で、ガタガタいう、快適性に劣る)第1世代や第2世代のMX-5と直接比較するのをやめたら、これは優秀な小型ロードスターだ。失われた粗野な鋭さは今でも懐かしいが、快適さは楽しんでいる。粗野な鋭さというのは、実は洗練されていないということである。常に運転に集中を強いられるという欠点でもある。新型MX-5は、時々自然に溶け込むことができ、単なる移動に使える小型車になる。だがコーナーをいくつか曲がると、クルマがもっと明瞭に語りかけてくる。なぜなら、ドライバーとクルマの素晴らしいダイナミズムの間に、邪魔するものが一切ないからだ。クルマとの関わり方はやや希薄になったが、しかしより深まったと思う。

パワーがもてはやされる昨今において、繊細さというのは理解されないこともある。もし自分で買うなら、初期の1.8リッター・エンジン搭載車の粗野な未成熟さに魅力を感じることも事実だ。しかし、新型MX-5を洗練されてしまったからといって切り捨てたのは間違いだった。少しの欠点と多くの魅力がある、素晴らしいロードスターだ。少なくとも雪に見舞われるシーズンを除けば毎日の生活に使えるし、スポーツカーを毛嫌いしている友人や家族にだって気に入ってもらえるはずだ。金額と比較して、これほど楽しさが詰まったクルマはないだろう。この小さなクルマがなくなるのは寂しい。



Joel Stocksdale共同編集者
このクルマがなくなると寂しく思うだろう。長距離ドライブや日常的な用途や悪路には決して最適ではないが、とても陽気で楽しいクルマだ。ありきたりの表現だが、まるでゴーカートのようだし、率直に言って粗い乗り心地がそんな感覚をより高めている。もちろん小さなサイズと、やんちゃで素早い反応も、それに貢献する要素だ。愛すべきエンジンは、155hpという額面よりも力強く感じる。アクセルを踏み込めば背中はシートに押しつけられるし、制限速度内で十分にドリフトさせることもできる。エキソーズト音も素晴らしく、ドライバーの耳には心地よいが、隣人から苦情が来ることはないだろう。唯一の欠点は、騒音と乗り心地の粗さだが、「グランドツーリング」トリムと開閉式ハードトップを備えた「RF」のボディ・スタイルを選べば、これらの問題を解決するのに役立つだろう。信頼性が高くて、手頃な値段で、経済的な、楽しい玩具を探しているなら、ミアータを選べば間違いはない。



Adam Morath編集部長
マツダ MX-5 ミアータは、現在販売されているクルマの中でお気に入りの1台だ。手頃な価格で買える後輪駆動のロードスターというのは他にない。出来映えは狙いどおりだ。最近の再設計で改善された。

言い換えれば、ミアータは期待どおりのクルマなのだ。その期待とは、楽しさであり、他のクルマとは違うということである。

少々騒がしいし(さらにひどくなっているように思えるが、古いモデルと乗り比べたことはない)、屋根があるとやや窮屈に感じられる。頭上には適度なスペースがあるが、私の場合は肘のための空間が足りない。ダッシュボードに取り付けられたマツダのインフォテインメント・システムは、社外品のラジオみたいだ。つまり、ミアータはほとんど完璧に造られた、手頃な価格のオープン・スポーツカーであると考えれば、それらの不満は些細なことに過ぎないということ。暖かい気候の場所に住んでいるなら、絶対にお薦めしたいクルマだ。

By AUTOBLOG STAFF
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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