中国外交部の華春瑩報道官は31日の定例記者会見で、麻生太郎副総理兼財務相がヒトラーを擁護したとも受け取られる発言をしたことを批判した。

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中国外交部の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は8月31日の定例記者会見で、麻生太郎副総理兼財務相が「(政治は)結果が大事だ。何百万人殺したヒトラーは、やっぱりいくら動機が正しくても駄目だ」などと発言したことについて、「日本国内には依然として歴史問題について間違った認知を頑固に堅持する勢力が存在する」などと批判した。

麻生副総理がナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺について「動機は正しい」とも受け取れる発言をしたのは8月29日に行った自派閥の研修会。翌30日には「ヒトラーを例示としてあげたことは不適切であり撤回したい」「ヒトラーは動機においても誤っていたことも明らかである」とコメントした。

華報道官は8月31日の記者会見で、「日本国内には依然として、歴史問題について間違った認識を頑固に堅持する一部の政治勢力が存在する。歴史は最良の教科書であり、鏡でもある。このような歴史についての根本にかかわる問題での国際社会の道徳と人類の良知に背く間違った言動は、いかなるものであっても許されない。われわれは改めて、日本国内の一切の勢力に対し、妥当で正しい歴史観を持ち、歴史から深刻に教訓を汲み取り、実際の行動をもって自国、アジアの隣国、国際社会の信用を得るよう求める」と述べた。

華報道官は、麻生副総理の発言を個人の問題ではなく、「日本の一部政治勢力」に存在する問題として批判した。中国政府が外交問題について「一部の政治勢力」として批判する場合、「少数の勢力」とのニュアンスではなく「全体とまでは言えない」との意であるのが一般的。これまでの外交部報道官の発言などを合わせて判断すれば、華報道官は安倍政権そのものの歴史認識に対する批判をしたと理解してよい。(翻訳・編集/如月隼人)