[8.31 W杯アジア最終予選 日本2-0オーストラリア 埼玉]

 進化した姿を見せつけた。W杯アジア最終予選では出場停止の1試合を除く全8試合に先発。不動の右サイドバックに成長したDF酒井宏樹(マルセイユ)は6大会連続となるW杯出場を懸けた大一番で攻守に躍動した。

 豊富な運動量で右サイドを駆け上がり、スペースを狙った縦パスや鋭いクロスでチャンスを演出。守っては体を投げ出して何度もピンチを防ぎ、完封勝利に貢献した。最終節を残してW杯への切符を獲得。「みんなで勝ち取ったW杯。勝ち点3しか狙っていなかったのでよかった」と胸をなでおろした。

 最終予選は苦しい道のりだった。昨年9月1日にホームで行われたUAE戦に1-2で敗れ、まさかの黒星スタート。酒井宏自身、昨年10月11日に敵地で行われたオーストラリア戦(1-1)は出場停止で、今年6月13日のイラク戦(1-1)は同点に追いつかれた直後に負傷交代となるアクシデントにも見舞われた。「今、こうやってみんなで喜べるところまでこれたのは、自分一人の力じゃない。苦しんだ分、団結力は上がった」。試練を乗り越え、チームは結束力を高めた。

 14年のブラジルW杯はメンバーに選ばれながら出場機会はなく、苦渋を味わった。ロシア大会でのW杯初出場を目指す右サイドバックは「(この先の親善試合では)悪いことが出たほうがいいと思う。トライして失敗すれば、修正する時間はまだある。どれだけ本大会で結果を残せるか」と、チームとして、個人として、残り1年弱でのさらなる進化を誓った。

(取材・文 佐藤亜希子)


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