(写真提供=SPORTS KOREA)キム・ナヒョン

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平昌五輪の開幕が間近に迫る中、女子フィギュアスケートが話題だ。

本田真凛や三原舞依といった注目選手の中で、浅田真央の後を継ぐのは誰か、平昌五輪行きの切符を手にするのは誰なのかと、代表候補たちの熾烈な戦いに関心が集まっているが、お隣・韓国も同じような状況に立っている。

現在、韓国のフィギュア界は、キム・ヨナに続く“新星”の誕生を期待し、スター選手の発掘に躍起になっているのである。

「ライバルではなく親友として」

そんな中で、ひときわ注目を浴びている選手がいる。16歳のキム・ナヒョンがその人だ。

キム・ヨナに憧れて2007年にフィギュアを始めた遅咲きの“キム・ヨナキッズ”は、ジュニア時代には目立った成績を上げられていなかったものの、最近は実績を重ね、有望株の一人として関心が寄せられている。

例えば昨年のロンバルディ杯2016では、韓国女子フィギュア史上3番目に高い177.27点を記録し、銀メダルを獲得。

また、今年1月の第71回全国男女フィギュアスケーティング総合選手権大会では3位に入賞している。

とりわけ注目されているのは、彼女ともう一人の“キム・ヨナキッズ”との熱い“友情物語”だ。

上述した今年1月の総合選手権大会で3位に入賞したことで、キム・ナヒョンは4月の「2017国際スケート連盟(ISU)世界選手権大会」への出場権を獲得していた。この世界選手権は、韓国代表の平昌五輪行きのチケットをかけた大事な大会だった。

しかし、彼女は足首のケガにより出場が困難になってしまった。

自力での五輪切符の獲得を断念することになり、彼女は世界選手権出場権を、総合選手権で4位に入っていたチェ・ダビンに譲ったのだった。

チェ・ダビンは、キム・ナヒョンと同じくキム・ヨナに憧れてスケートを始めた有望選手であり、二人は小学校5年生のころから競い合ってきた“戦友”だ。
(参考記事:ついに後継者出現!? キム・ヨナと因縁深き“フィギュア新星”チェ・ダビン

それだけに、キム・ナヒョンには世界選手権の出場権を譲ることに複雑な感情もあっただろうが、彼女は「ライバルではなく、親友としてダビンを応援したい」と快く送り出し、大会当日には直接応援のメールまで送ったのだという。

結果、チェ・ダビンは世界選手権で10位に入賞。平昌五輪行きのチケットを2枚も勝ち取ってきたのだった。キム・ナヒョンはこの成果を、「本当にすごい」と手放しで喜んだ。

「二人で平昌に行きたい」

世界選手権を終えた後、二人はお互いに対して、次のように話し合っている。

「平昌五輪では、一緒に良い姿を見せられるように頑張りたい」(チェ・ダビン)

「代表選抜戦で一緒に良い成績を残して、二人で平昌に行きたい」(キム・ナヒョン)

平昌五輪の韓国代表選抜戦は、来年1月まで3次に渡って続けられる。キム・ナヒョンから思いを託され、チェ・ダビンが獲得してきた五輪出場枠は2つだ。

戦友であり、ライバルであり、そして親友である二人の“キム・ヨナキッズ”が、平昌のリンクでともに世界と戦う姿は見られるだろうか。

(文=李 仁守)