団塊世代、ベビーブーム、新人類、バブル、ゆとり、さとり…それぞれ当時の世相を表す上手いネーミングがつけられたものです。

アメリカでは、最近だとY世代(2000年以降に成人した人)を別名称で表す「ミレニアル世代」というのをよく耳にしますが、今やY世代も社会人。

その下の層、今の10代でもあるZ世代「ポスト・ミレニアル世代」に注目が集まっています。特にY世代や以前の世代たちと比較してみると、より孤独で、引きこもりの傾向があるということが研究調査で分かりました。

Z世代と他の世代と比較

1995年から2005年生まれのZ世代は「スマートフォン世代」などとも言われています。では、デジタル・ネイティブと言われていたY世代や、以前の世代たちと彼らはどのように違うのか?

FORTUNE」の記事によると、今の高校3年生であるZ世代は、2009年に中学生だったY世代より、家族と外出する時間は減り、友達と過ごす時間も減っていることが分かります。また、2015年に「恋愛している」と答えた現役の高校生は56%で、これはX世代やベビーブーム世代が高校生の時のデータから30%も低下していました。

Z世代のアルバイト経験も低下しています。例えば、1970年代後半では77%の高校3年生が学生のうちにアルバイト経験があるのにも関わらず、2010年代では55%に低下。他の世代と比べて、家族、友達、恋人、そして社会と過ごす時間が全体的に減っていることが顕著なのがZ世代。

では、彼らは一体、誰と過ごしているのか?

Z世代にとってのスマートフォン

サンディエゴ州立大学の心理学教授Jean M. Twengeによる「The Atlantic」の記事での考察によると、2012年は大きな分岐点となっているとのこと。

2008年の経済危機を乗り越えた時期で、裕福に戻りつつあった時代、また2012年はアメリカでのスマートフォン保持率が50%以上になった年でもあります。さらには、デバイスそのものだけではなく、ソーシャルメディアが生活の一部になってきたのがこの時期。

そう、Z世代は、もはや高校に上がる前にインスタグラムのアカウントをすでに持っていた。そのため、2012年から10代を過ごしている世代としては、スマートフォンが生活、いや、彼らの体の一部となっていると言っても過言ではありません。

Jean教授は、「スマートフォンと精神的な問題には少なからず因果関係がある」と強調。幸福を感じることが明らかに減少し、鬱病や自殺へと向かわせる要因にも、と。

初めてiPhoneが発売された2007年を軸にしたグラフでも、孤独感が一気に増したり、不眠症も増加傾向にあることから、Jean教授の言葉に少なからず重みを感じてしまいました。

ソーシャルメディアにおいての交流では、今何が起こっていて、みんなが何しているのかに乗り遅れてしまうのが分からぬままにいるFOMO(Fear Of Missing Out)という恐怖や、不安が止まらないことが原因の一つでもあるようです。

Z世代の「孤独」を
社会が受け入れるために

ただし、無理に社交性を引き出すようなやり方もいかがなものか。状況に合ったコミュニケーションが取れれば十分、とも思います。例えば、引きこもる方がラクな人のためのリモートワークを拡充させたり、面と向かっての交流が苦手であれば、チャットベースで連絡を取り合えるシステムを用意するなど、お互いに歩み寄れる方法はいくらでもあるはず。スマホネイティブの才能が、この時代において不要なはずがないのですから。

「最近の若いヤツは…」なんて言葉、いつの時代にもありますよね。もちろん完璧に分かち合えるのかといえば、そうは上手くいかないもの。けれど、これからの未来を担う若者たちの生き方に社会がオープンになれれば、Z世代が感じていると言われている孤独感だって、もっとラクになるんじゃないでしょうか。

Reference:The Atlantic,FORTUNE