その日が来れば、私たちはみなこの世を去ることになります。自分が亡くなったとき、たださえ悲しみにうちひしがれた家族や友人たちを、法的なごたごたに巻き込みたいとは思わないはずです。そのためには、気が進まないかもしれませんが、遺言書を残しておく必要があります。

遺言書とは何か?

遺言書とは、あなたが亡くなった後、あなたの財産がどう処理されるべきかを記した文書のことです。また、子どもの後見人、あるいはペットの所有権を指定する文書でもありますので、財産などがほとんど無いという人も、遺言書を残しておく意味はあります。遺言書をつくるには、いくつかの選択肢があります。

テンプレートを使ってDIYする

財産が少ないなど、状況がそれほど複雑ではないなら、遺言書を自分で作成することも可能です。オンラインでテンプレートを探して、必要な情報を入力していきます。あるいは、RocketLawyerやWilling(これらは英文サイトです。日本語のサービスには、言の葉、e遺言などがあります)などの遺言書作成サービスを利用するのもよいでしょう。

こうしたサービスは、財産を誰に相続させたいか、どんな埋葬方法を希望するか、残したい遺言はあるか、などの質問をあなたに投げかけます。そして、その回答をもとにして、本人と2人の証人の署名が必要な遺言書を生成します。公証を受ける必要はありません。あとは、完成した遺言書を印刷し、どこかに保管しておくだけでOKです。保管場所を大切な人に知らせておくのは言うまでもありません。Noloによれば、法的に効力のある遺言書を作成するのに必要なことは、これだけだということです。

専門家に依頼する

とはいえ、DIYにはいくつかの欠点があります。米LifehackerでライターをしていたMelanie Pinolaさんが次のように説明しています。

財産と信託を専門とする、あるロースクールの教授が、LegalZoom、Rocket Lawyer、Quicken WillMaker Plusといった遺言書作成サービスを、いくつかの品質基準で評価したことがあります。教授の結論は、この3つのサービスで作成される遺言書はどれも、遺言書をつくらないよりはましで、遺産相続について考える役には立つものの、よほど状況がシンプルでもないかぎり、すべてのDIYプロダクトと同様、いくつかの問題点を抱えていた、というものでした。

たとえば、古い情報にもとづいて作成された遺言書が2つ見つかりました。また、サービス自体が税や信託の特定の問題に対応していないケースもありました。ですので、もし、あなたが扶養家族や税金、デジタル資産などの問題を抱えていたり、遺言書をできるだけ包括的なものにしたいなら、専門家に相談することをおすすめします。

専門家に依頼するのは、あなたが思っているほどお金がかかることではないかもしれません。基本的な遺言書なら、100ドルから150ドルほどでつくってもらえます。ただし、状況が複雑だったり、財産がたくさんあれば、5000ドルほどかかるケースもあります。とはいえ、専門家に依頼するということは、単にお金を払って自分の代りに作業をしてもらうということではありません。法律やガイドラインの最新状況をよく理解している専門家にお金を払うということであり、そうすることで、遺産相続が正しく行われるという安心感を得ることができます。

遺言書をつくるときのステップ

DIYするにしても、専門家に依頼するにしても、遺言をつくるときには、いくつかの基本的なステップに従うことになります。

遺言執行者を指定する:遺言執行者とは、あなたの死後に、あなたの財産を処理する人です。あなたが生きている間は権限を持ちませんが、あなたの死後、検認裁判所から権限を付与されます。当然ながら、自分の財産を任せられる、信頼できる人を指定してください。おそらく、配偶者か子どもの1人を選ぶことになるでしょう。

受益者を指定する:貯金、収集品、Garbage Pailのカードなど、あなたの財産を相続する人々を「受益者」と呼びます。あなたの所有物すべてについて、受益者を指定してください。ペットを飼っているなら、それも財産とみなされますので、相続する人を指定しなければなりません。ただし、受益者がペットの世話を法的に求められるわけではないので、事前の打診は必要。

細かいことにも言及しましょう。特定のジュエリーや服を家族の誰かに譲りたいときは、遺言書にきっちりと書いておきます。また、家族のうちの特定の誰かに何も譲りたくないときは、そのことも明確に書くべきだと専門家は言っています。ある遺産相続代理人がU.S. Newsに次のように語っていました。

「その人物を名指しし、何も与えないと明記してください」とColby氏は助言している。「そうしなければ、あなたがその人物のことを書き忘れたとみなされ、あなたの遺言書は裁判で争われることになるでしょう」

後見人を指定する:子どもがいるなら、あなたの死後、後見人になってもらいたい人を指定します。相手から許可を得る必要はありませんが、あらかじめ打診しておくべきなのは言うまでもありません。指名された相手は法的に後見を受け入れる必要はなく、拒否された場合は、裁判所が別の後見人を選びます。

手紙を残す:死後、愛する人に何かを言い残したいときは、「最後の手紙」を書き、遺言書に添えておきましょう。

遺言書に署名する際の証人を依頼する:最後に、遺言書に法的な効力を持たせるために証人が必要となります。通常は、受益者となっていない人物2人の署名が必要です。公証人が適任ですが、必ずしもそうである必要はありません。

遺言書を保管する

遺言書を書いたら、どこか安全な場所に保管し、執行者に、来たる日にそれをどこで見つけられるかを教えておくように、とU.S. Newsはアドバイスしています。

信頼する人に、重要書類や銀行など金融機関のパスワードのほかに、遺言書の保管場所を伝えておきましょう。耐火金庫のような安全な場所に遺言書の写しを保管しておくのも良い考えです。「顧客にはいつも、あってはならないことですが、家と一緒に遺言書が燃えてしまうと大変です、と話します」とNeiburger氏は語っています。

最後に。遺言書は何年かおきに更新してください。法律が変わったり、受益者が変わったり、記載すべき財産が増えているかもしれません。とくにそうした変更がなくても、遺言書は定期的に更新するようにしましょう。

Image: zimmytws/Shutterstock.

Source: RocketLawyer,Willing,言の葉,e遺言,Nolo,U.S. News

Kristin Wong - Lifehacker US[原文]