[8.31 W杯アジア最終予選 日本2-0オーストラリア 埼玉]

 09年6月6日のウズベキスタン戦(1-0)、13年6月4日のオーストラリア戦(1-1)に続き、3大会連続でW杯出場を決める試合に先発したDF長友佑都(インテル)は「今回が一番うれしいですね」としみじみと言った。

「もちろん3回とも、とてもうれしかったけど、今回は特別です。何なんでしょうね、この気持ちは」。格別の喜びが浮かんだのは、苦しいスタートだったからだろう。史上最強チームの自負を胸に、満を持して臨んだ14年ブラジルW杯で惨敗。翌15年1月のアジア杯でも準々決勝敗退に終わったころは、思い詰めたような表情を浮かべることすらあった。

 ロシアW杯最終予選でもスタートでつまづいたが、どん底を見たあとが長友の真骨頂だ。大事な大一番で最高のパフォーマンスを見せる姿は素晴らしかった。「実際に難しい状況だったし、僕自身もブラジルであれだけ悔しい気持ちをして、ロシアはなんとしてでもと思って……」。感無量の面持ちを見せた。

 所属のインテルでは放出候補になりながらもしぶとく残留し、スタメンを奪い取ることを繰り返してきた。「クラブでは厳しい戦いが常に待っている、何十億(円)もかかる選手と競わないといけない。並大抵のことでは勝てないですよね。でも最終的には自分が勝つという確信があるし、代表に来てもメンタリティーだけはだれにも負けない気持ちでいた」と力強く言った。

 この日のオーストラリア戦では、前半41分に左サイドからの右足のクロスでFW浅野拓磨の先制点をアシストした。「センターバックの裏のニアを越えれば何かが起こると思っていた。(浅野)拓磨もうまく入ってきてくれた。連動とか連係とかじゃなく、魂込めて戦うだけ。魂のこもった試合ができたんじゃないかな」と胸を張り、3度目のW杯に思いを馳せた。

(取材・文 矢内由美子)


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