川島永嗣(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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31日、日本はオーストラリアを無失点に抑え、ワールドカップ出場を決めた。日本が15本のシュートを放ったのに対し、オーストラリアはわずか4本。完勝といえる内容だった。

ミックスゾーンに現れた川島永嗣は、珍しく笑顔満面だった。「いやぁ、最高ですね」。そう喜びを最初に語ることもあまりない。それだけ苦しい戦いだったということだろう。

ワールドカップ3次予選はホーム、UAE戦の敗戦でスタートした。川島は予選の途中で所属チームがなくなり、日本代表に召集すらされないときもあった。その中から、またレギュラーに返り咲いたのだ。

「個人的にもチームとしても厳しい最終予選だったと思いますし、ホームでのイラク戦(終了間際に山口蛍が決勝点)のような厳しい場面の中で、自分自身も真価を問われたと思いますし、チームもそうでした。その中で一つひとつ乗り越えてここまで来られたと思います」

「ここにたどり着くまではいろんな、自分にとっていろんな出来事がありましたけど、自分の中で2014年まで自分が感じていたことを、さらに突き詰めてやるしかなかったし、その中でもどれだけ自分が成長したいという気持ちに対して純粋に向き合えたかだと思います。それが一番大きかったですね」

3大会連続出場がかかるチーム内の争いがここから始まる。

「そうですね。また考えます。今日は取りあえず」

そう言うと川島はまた笑い、最後の表情を引き締めながら言った。

「またここから競争だと思います。ここまで自分が貢献したこととワールドカップに出られるかどうかは別の問題なので、またここからチームに貢献できるようにやっていきたいと思います」

【日本蹴球合同会社/森雅史】