大一番で冴えたハリル采配 W杯出場決定に歓喜爆発「本大会に向けて準備したい」

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解任論も浮上するなか、豪州との一戦に乾、浅野、井手口らを抜擢

 負ければ解任の危機で、采配が冴え渡った。

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は、31日のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の本拠地オーストラリア戦で2-0と勝利を飾り、来年のロシアW杯本大会出場を後押しした。

「メルシーボクー! アリガトウゴザイマス! これは国民の皆さんのための勝利です。我々の選手、チームを応援してくれた。ありがとうございます」

 埼玉スタジアムで指揮官は絶叫した。試合終了のホイッスルを聞いた瞬間、コーチングスタッフと抱き合い、激情家は感情を露わにしていた。

 乾坤一擲(けんこんいってき)の勝利だった。勝てばロシア行きの決まる一戦で、奇策とも言えるスタメンを送り出した。エイバルFW乾貴士、シュツットガルトFW浅野拓磨、ガンバ大阪MF井手口陽介という代表経験の少ない選手をスタメンでピッチに送り込んだ。

 そして、これまで日本サッカー界を牽引してきた主役に、あえて出番を与えなかった。故障明けでコンディションに不安のあるドルトムントMF香川真司、パチューカFW本田圭佑には出番を与えず。レスターで開幕2試合連続ゴールと好調で、代表通算50ゴールの岡崎慎司も出番は試合終了間際だった。

崖っぷちからの快勝劇に満面の笑顔

 だが抜擢した浅野、井手口が殊勲のゴールを決め、ハリル采配は大一番で冴え渡った。

「皆さん素晴らしいサポーターです。皆さんのことを誇りに思います。スタッフ、関係者の皆さん、我々と仕事をしてくれてありがとうございます。これからW杯本大会に向けて準備をしたいと思います。アリガトウゴザイマス!」

 最終予選初戦のUAE 戦では、浅野のゴールが取り消される誤審の影響で1-2と敗れた。W杯アジア最終予選で初戦黒星のチームの敗退確率は、データ上で100%だった。負ければ解任と海外メディアでも報じられていた崖っぷちの状況で、采配がズパリと当たったハリル監督は満面の笑顔を浮かべていた。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images