30日、中国青年報は、北海道で遺体となって発見された中国人女性・危秋潔さんに対し、一部の中国ネットユーザーから心無い中傷が出ていることを批判するコラム記事を掲載した。写真は危秋潔さん。

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2017年8月30日、中国青年報は、北海道で遺体となって発見された中国人女性・危秋潔(ウェイ・チウジエ)さんに対し、一部の中国ネットユーザーから心無い中傷が出ていることを批判するコラム記事を掲載した。

先日釧路市の海岸で見つかった女性の遺体が、警察によるDNA鑑定の結果、危さんであることが判明した。危さんは失踪前にゲストハウスに自殺をほのめかすような書き置きを残していたことから、自殺ではないかとの憶測が流れているが、警察は結論を出していない。

記事は「事件の真相はどうあれ、若い人がこの世を去るのは悲しく、残念なことだ。家族や友人が深い悲しみに苛まれるのはもとより、品性や良知を備えた人であれば、みな若者の死を残念に思うはず。しかし、中には死者を弄んだり攻撃したりする声もある。その数は少ないが、われわれは死者への尊厳や善意に欠けた言論に断固反対しなければならない」とした。

記事が指摘する心無い言論には2種類ある。一つは、危さんが日本に行ったことで亡くなったとするものだ。「まるで日本に行ったのがそもそもの間違い、死んで当然と言わんばかりのコメントがある。ある大手メディアの微博アカウントに寄せられた『女子たちよ、日本には行くな。危ないから家にいろ。われわれを侵略したことのある国に行って家族を貶めるな』というコメントには少なからぬ『いいね』が付いた」という。

もう一つは、自殺が疑われているという点をあげつらったもの。「自殺を道徳的な罪として無責任に批判する。死者の経歴や心理疾患の有無などお構いなしだ。20万人のフォロワーを抱えるある微博ユーザーは『君は星になったと思っているだろうが、実際は腐った死体だ。家族は悲嘆にくれ、大いに寿命を縮めた。そして君は多くの人に迷惑をかけたのだ』と書き込んだが、これはあまりに冷酷だ」としている。

危さんに対する一部ユーザーによる中傷は、すでに行方不明になった時点から始まっていたという。記事は「不法滞在者だ、などと悪意ばかりで根拠のない言論が賛同を集め、安否を案じる家族に二次被害を与えた」と批判した。

そして、「心無い言葉を発する者の心中には、死者に対する一点の配慮も尊重もない。自己表現のための道具にすぎないと考えている。言論の自由は決して死者を侮辱し傷つける上に成り立ってはならない。健全で人情のある社会において、こういった者は世論と良知の双方から叱責されるべきだ。われわれは危さんを悼むとともに真相の究明を期待する。最大限敬意を払うことこそ、われわれ一般市民が不幸にも亡くなった人に対してすべきことである」と論じている。(翻訳・編集/川尻)