「ハービー」被害でパイプラインも停止、海外への影響も

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[ニューストン/ニューヨーク 31日 ロイター] - 米テキサス州湾岸部を直撃した大型ハリケーン「ハービー」によるエネルギー業界への影響が、精油所の閉鎖だけでなくパイプラインの停止という形でも拡大している。供給の減少に加え、世界市場の混乱によりトレーダーが代替供給の確保に走る事態につながりかねないと懸念されている。

国内最大のポート・アーサー精油所(日量60万バレル超)などの閉鎖で、精製能力の約24%に当たる440万バレル分が失われている。これは、日本のほぼ1日の消費量に相当する。

米パイプライン運営大手コロニアル・パイプラインは、31日までに北東部への主要なパイプラインを停止すると発表。ポンプ場の機能停止や精油所からの供給が途絶えていることが理由だと説明した。この後、米ガソリン先物<RBc1>とガソリンの精製マージン<RBc1-Clc1>はオーバーナイトで急上昇した。

同社のパイプラインは日量300万バレルのガソリンや他の商品を輸送している。

東海岸の精油所では、通常は湾岸部から供給される分を緊急で埋め合わせたため、少なくとも2カ所で、即座に供給できるガソリンは払底したという。他の精油所も、不足分の補完により利益率を上げるためフル稼働している。

東海岸の市場関係筋は「エネルギー市場の観点で言えば、今回は米国で数十年ぶり最悪の事態になるだろう」と述べた。

米ガソリン先物はアジア時間に5.8%高の1ガロン当たり2ドルに大幅上昇。現在の限月としては8月23日以来、23%超上昇したことになる。

米国は石油精製品の輸出において、差し引きで世界最大であり、今回の被害は世界に波及する可能性がある。