近年、人気が急上昇している「チョコミント」。チョコレートの甘さにミントの清涼感が合わさった特徴的なフレーバーで、夏になると、アイスクリームを筆頭にチョコミント味のお菓子やドリンクなどを数多く見かけるほか、チョコミントを熱狂的に愛する「チョコミン党」と呼ばれる人もいるほどです。

 一方では、甘さと清涼感を同時に味わうチョコミントが苦手という人がいるのも事実で、とりわけ、関西の人たちに嫌われる傾向があることが各種の調査から分かっています。「関西の人はなぜチョコミントが嫌いなのか」。オトナンサー編集部では、日本味覚協会の水野考貴さんに聞きました。

「歯磨き粉っぽい」「甘いのにスースー」

 2016年7月、ウェブサイト「at home VOX」が全国の20〜59歳の男女1457人(47都道府県から各31人)を対象に実施したアンケート調査によると、「チョコミント味のアイスは好きですか」との問いに対し、「はい」と答えた人は36%、「どちらでもない」は15.5%、「いいえ」は48.5%で好みが分かれました。

 次に「はい」の回答率が高かった地域を見ると、北海道と宮城が54.8%で1位、山形と埼玉が51.6%、岩手が48.4%で続き、北海道や東北など北の地域で人気が高いことが判明。逆に最も低かったのが大阪と高知で9.7%、近畿や中国、四国のほとんどの地域が30%台となるなど、関西以西で人気の低い傾向が顕著でした。

 バラエティー番組などでも、「チョコミント論争」がたびたび取り上げられていますが、このアンケート同様に「関西人はチョコミントが嫌い」という傾向がみられるようです。その理由については「歯磨き粉っぽい」「甘いのにスースーするのが苦手」などの意見が多数を占めています。

 こうした背景について、水野さんは以下のように指摘します。

「チョコミントの味には『甘さ』と『清涼感』が同居しています。たこ焼きやお好み焼きなどの甘いソース文化が根付いている関西の人にとって、甘さが後味に残る意味は大きく、甘いものを食べた後には甘さが残ってほしいものです。しかし、チョコミントはミントのスースーとした清涼感で甘さが消えてしまうため、どっちつかずの味として受け入れられにくいのではないでしょうか」

「甘いソース」文化の影響か

 つまり、チョコミントが苦手な人は「甘い後味が残ること」、逆にチョコミントが好きな人は「甘さが控えめで、後味が残らずすっきりとしていること」を好むと言えそうです。甘い味とそれ以外の味を一緒にされたくない傾向がある関西出身者の味覚には、古くからなじみ深い「甘いソース」文化が影響している可能性があるといいます。

 ちなみに、前出のアンケート結果で「チョコミント味のアイスが好き」が最も多かった北海道にはハッカの文化があり、北見市は世界的なハッカ油の産地として知られています。そうした文化的背景や地域性も、チョコミントのフレーバーが受け入れられやすい土壌を形成しているのかもしれません。

「ミントの『甘さ』と『清涼感』を含む味は非常に独特で、初めて食べるとおいしくないと感じがちですが、食べ続けることで味に慣れ親しみ、おいしいと感じることができるようになります。新しい味に敏感かどうか、また、好きと思えるかどうかは地域性や食文化、年齢などの影響を受けますが、新しい味にチャレンジしてみるのもよいでしょう」

(オトナンサー編集部)