北朝鮮との国境に位置する中国遼寧省丹東市で、建物の屋根に設置されている太陽熱利用機器(2017年7月6日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(訂正)米国が中国に対して北朝鮮との貿易を抑制するよう圧力を強めているにもかかわらず、中朝間で相変わらず活発に取引されている商品がある。その一つが中国製の太陽光パネルだ。中国の太陽エネルギー利用機器メーカー、桑楽太陽能(Sangle Solar Power)の製品の販売を手掛けるユアン・フアン(Yuan Huan)さんは、過去2年で北朝鮮向けの売り上げは急増したと明かす。

 北朝鮮で使われている発電機は旧式のものが多く、停電がよく起こるため、太陽光パネルや太陽熱温水器は予備の電源や温水発生機として重宝されている。

 米シンクタンク、ノーチラス研究所(Nautilus Institute)は、2014年末時点で、北朝鮮国民の約2%が太陽光パネルを入手したと推定している。

 国連(UN)は今月、2度の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を行った北朝鮮に対する新たな制裁決議を採択。北朝鮮と取り引きできる品目をさらに制限したが、太陽光パネルはブラックリストの対象外のままだ。

 中朝国境の都市、遼寧(Liaoning)省丹東(Dandong)市に店を持つユアンさんはAFPの取材に、北朝鮮の顧客の中には電話で注文してくる人もいるが、大半は直接出向いてきて手配すると説明する。

「業者にとって、(中朝国境を)行き来するのは実はとても簡単なんです。一度に20点以上買う人もいる」(ユアンさん)

 北朝鮮では近年、太陽エネルギーの研究や太陽光パネルの組み立てを行う複数の施設が運営を開始したと伝えられる。それでも、中国製の太陽光パネルの需要はなお大きいようだ。

 中国政府の公式統計によれば、昨年に中国から北朝鮮に輸出された太陽光パネルは46万6248点に上る。

■制裁でも業者は楽観

 中国は今月15日、国連による新たな制裁決議を受けて、北朝鮮からの鉄、鉄鉱石、海産物の輸入禁止に踏み切った。今回の制裁は、北朝鮮の収入を10億ドル(約1100億円)減らす効果があるとみられている。

 しかし、中朝間で取引される物品の約70%が通過する丹東(Dandong)市で、太陽光パネルを扱う業者らに不安な様子は見られない。

 ユアンさんらは、最も売れ筋の製品は2700〜1万4000元(約4万4000〜23万円)の給湯機能付き屋上ユニットだと語っている。
【翻訳編集】AFPBB News