サッカーAFCチャンピオンズリーグ、グループF、上海上港対ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ。得点を喜ぶ上海上港の武磊(2017年2月28日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】サッカーブラジル代表のMFオスカル(Oscar dos Santos Emboaba Junior)から「中国人最高の選手」と称された武磊(Lei Wu、ウー・レイ)は、「中国のマラドーナ」の重荷を背負ってキャリアを築いてきた。

 武磊は31日に行われる2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選でその力を証明しなければならない。中国が本大会に出場する可能性を残すためには、31日にホームの武漢(Wuhan)で行われるウズベキスタン戦で必ず勝利する必要がある。

 上海上港(Shanghai SIPG)は、先週行われたAFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2017)準々決勝の第1戦で広州恒大(Guangzhou Evergrande)に4-0で勝利しているが、武磊はこの試合で6000万ユーロ(約79億円)で加入したオスカルのお株を奪い、約3分で2得点を記録しPKも獲得している。

 この試合の独力でこじ開けた1点目は、武磊がオスカルやフッキ(Hulk)がいる上海上港でポジションを確保している理由と、なぜ自身が中国サッカーの未来の中心人物であるかを証明した。

 イタリア代表を率いて2006年のW杯ドイツ大会(2006 World Cup)を制し、現在は中国代表を指揮するマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)監督は、純粋なストライカーの欠如に悩まされているチームにおいて、武磊の重要性を示唆している。

「われわれにはストライカーがいない。登録上は一人のストライカーもいない。ほかのポジションの選手をストライカーとして使わなければならない」

 ウイングとFWとしてプレー可能な武磊は、昨年のアジアサッカー連盟(AFC)の年間最優秀選手にノミネートされている。

 14歳の史上最年少で中国スーパーリーグ(1部)デビューを飾った武磊は、それからコンスタントに得点を重ね、約2試合に1点のペースでゴールを挙げている。今季はさらに好調を維持している武磊は、31試合に出場して19得点8アシストを記録している。

 代表戦では43試合7得点とゴールを量産することができていないが、31日のウズベキスタン戦でリッピ監督は武磊を最前線で起用するものとみられている。

 8試合を終えてグループAの最下位に沈む中国は、ウズベキスタン戦、翌週のカタール戦で連勝しても他国の結果によってはプレーオフに回る3位にもなれないため、W杯出場は絶望的な状況となっている。

 欧州でも名前が知られている武磊は、13歳で中国代表の元監督から元アルゼンチン代表のレジェンド、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏と比較された。武磊は中国では「ゴールキング」と呼ばれている。

 上海上港で武磊は、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)やトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)を指揮したアンドレ・ビラス・ボアス(Andre Villas-Boas)監督の下、オスカル、フッキ、エウケソン(Elkeson de Oliveira Cardoso)のブラジル人トリオの力も借りて最高のシーズンを過ごしている。

 AFCのインタビューで武磊は、「相手ディフェンス陣は僕ではなくチームメートのブラジル人に集中してくれるので、試合でのプレッシャーが軽くなったと感じている。彼らは僕のためにチャンスも作ってくれるしね」と語っている。

「監督はとても厳格でタフだけれど情熱に満ちている。練習中でも試合中でも、彼はチームがより良くなるように常にモチベーションを与えてくれるんだ」
【翻訳編集】AFPBB News