指原莉乃プロデュース=LOVEに感じる“無限の可能性” カップリング曲初披露の『行こラブ会』を観た

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 9月6日にメジャーデビューを控えた、代々木アニメーション学院 presents指原 莉乃プロデュースのアイドルグループ=LOVE。今月は『TOKYO IDOL FESTIVAL 2017』と『@JAM EXPO』という国内2大アイドルフェスへデビュー前から出演。そして、8月27日には初めて単独イベントである『行こラブ会 Vol.0』でファンの前に姿を見せた。

指原莉乃のプロデュース手腕はどう発揮される? =LOVEが紡ぎはじめた新たな物語

 筆者が=LOVEを初めて見たのは『TOKYO IDOL FESTIVAL 2017』でのこと。この日が初パフォーマンスということで、指原プロデューサーが考案したセットリストのもと、AKB48「言い訳Maybe」、HKT48「メロンジュース」、乃木坂46「ガールズルール」など、先輩アイドルの楽曲を続々と披露し、ラストにはメジャーデビュー曲「=LOVE」をお披露目した。パフォーマンスを見て、個々の能力こそまだ発展途上だが、グループとしての“強さ”はすでに備わっているとの感想を持った。

 27日のイベント『行こラブ会 Vol.0』は、Twitterやミニライブの会場で参加者の応募を募り、選ばれたファン200名が集結。男性ファンだけでなく、女性ファンも多く駆けつけていた。イベントは挨拶代わりにデビュー曲「=LOVE」からスタート。やはり揃えられた黒髪や揃ったスカート丈など、気持ちのいいくらい統一感のある集団としての魅力が彼女たちにはある。

 イベント中盤は、各メンバーの個性が伝わる“初”のバラエティコーナーへ。カラシが入ったシュークリームを食べたメンバーを当てる「ロシアンシュークリーム イコールリアクション〜!きっと君だ〜!」では、眈焼靴非酘樹愛羅が回答者、他のメンバーがシュークリームを食べ、2人を騙す役回りに。序盤に食べた佐竹のん乃が見せた辛そうな素振りや、大谷映美里の平気そうな立ち振舞いで早速場内は混乱。以降も各メンバーが演技巧者ぶりを発揮し、大谷と大場花菜は見事、眈召批憩をだまし切った。これから声優としての実力も求められる彼女たちだが、その演技力の素質も充分といえそうだ。

 続いてのコーナーは一般常識を測る「常識クイズ 〜記憶のどこかに〜」。「回答が思いつかなければボケてもいい」「観客の皆さんにこっそり答えを求めてもいいが、ウソを教えても構わない」というルールも追加された。最初の問題である「絵の具で、赤と青と黄色を混ぜると何色になる?」に対し、野口衣織は「オレ色!」とイケボで回答し会場を盛り上げると、「眠りの浅い状態を『◯◯睡眠』という?」という問題では、学力に自信のある齋藤が指名されるが、答えられずに悶々とする一幕も。ツインテールをトレードマークとし、必殺技“なーたんビーム”を武器に可愛さを振りまく彼女だが、意外と負けず嫌いな一面があるというのは、この場にいなければわからなかったことだ。また、大谷は観客に向かって「こっそり教えてくれますか?」とおねだりしたり、答えのわかっているであろう問題であえてボケてみたりと、ある種の“あざとさ=アイドル性”を垣間見せる場面が多く見られた。

 そして何より、このコーナーで獅子奮迅の活躍を見せたのは、最年長メンバーの諸橋沙夏。11人のメンバーによる小ボケやトリッキーな回答を司会として片っ端から捌いていき、初の単独イベントとは思えない安定感をもたらした。これからグループが様々な場所に出ていくにあたり、彼女のMC力はひとつ大きな武器になっていくのかもしれない。

 そんなコーナーを終え、小休憩を挟んだ後はミニライブがスタート。ここで初披露されたのが、メジャーデビューシングル『=LOVE』のカップリング曲である「記憶のどこかで」と「スタート!」。48グループの劇場曲に近い妖艶なテイストの歌謡ロック「記憶のどこかで」は、野口と諸橋の2人がメインボーカルを担当。2人の持つ声量の大きさと力強さが楽曲の世界観を増幅させ、そこにメンバーの激しいダンスが合わさるという、表題曲とは真逆ともいえるハードな一面を見せてくれた。

 続けて披露した「スタート!」は、HKT48の本村碧唯が振り付けを担当した1曲。掛け声からスタートし、イントロ〜Aメロ間にMIXを打つポイントが用意されていたり、歌詞をコール&レスポンスで追いかけるパートが存在するなど、“ライブ曲”として今後も重要になりそうだ。いずれも作詞はプロデューサーの指原莉乃が務めており、「記憶のどこかで」は大人の恋愛を、「スタート!」は友情や一体感を持つ喜びを歌い上げる歌詞にも注目だ。

 そして最後には再びデビュー曲「=LOVE」をパフォーマンス。夏にピッタリの疾走感溢れるギターが特徴的なこの曲は、センター・リードボーカルである眈召旅發ぅ僖侫ーマンス能力に驚かされつつ、歌詞や振付にプロデューサー・指原莉乃の“アイドル観”が込められていると感じる。例えば、サビ頭の<きっと君だ君だ君だ>というフレーズ。同じワードがサビ頭で3回リフレインするというのは、AKB48の総合プロデューサーであり、作詞を手掛ける秋元康氏もよく使う手法だ(代表的なものだと「会いたかった」や「希望的リフレイン」など)。無意識かもしれないが、そういったヒットメーカーの手法を身近で吸収し、独自のやり方で自らのプロデュースに還元していくという光景も、この先もっと多く見ることができるかもしれない。

 アイドルとしても声優としても、まだまだキャリアをスタートさせたばかりの彼女たちだが、個々のキャラクターの強さやグループとしての団結力は、これからさらに強固なものへと変化するに違いない。この日の公演を見て、そんな12人のアイドルと1人のプロデューサーが持つ、無限の可能性を感じずにはいられなかった。(中村拓海)