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 静岡県富士市の再生トイレットペーパー大手、コアレックス信栄は、再生紙として利用するのが難しいとされていた「難再生紙」の回収を強化する取り組みを進めている。

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 そもそも、紙全体のうち、再生紙にすることができるのは60%程度であると言われている。残りの40%は、現状では焼却などによって処分されている。再生紙にすることができない紙というのは、例えば包装紙、切符、複写伝票、ホチキスの付いた紙などといったようなものだ。こうしたものを総称して難再生紙という。

 例えばパッケージに使われる紙が難再生紙として扱われるのは、フィルムなどが貼られていて、これを分離しなければ再生紙として利用することができず、コスト面で見合わないからである。リサイクルの世界ではこうしたものは「禁忌品」と呼ばれ、回収されないか、回収されてもその後で焼却されてしまう。

 しかしコアレックス信栄は、120億円を投じて難再生紙を再生することのできる設備を整えた新しい工場を建設。静岡県内の自治体、熱海市や富士市などを中心に、難再生紙の回収を進めている。

 コアレックス信栄は、紙商社である日本紙パルプ商事のグループ会社であり、北海道などにある関連企業とともに、コアレックスグループを形成している。

 難再生紙回収事業は、紙を有料で回収する、という形で進められている。古紙を回収するコアレックス信栄の側が、古紙を提供する自治体の側に代金を支払うのである。自治体にとっては、処理する可燃ごみを削減できる上、売却で利益を得られるという一石二鳥のメリットがある。

 こうした取り組みの背景には、社会全体でペーパーレス化が進み、将来的な古紙不足が予測されているという現状がある。

 なお、難再生紙として扱われる古紙も、紙自体の質は高いという場合が多く、そういった面からも難再生紙のリサイクル化が普及することには大きなメリットがある。