好調な米経済指標でドル買いに インフレ改善はあるか 8月31日のドル円為替

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 朝鮮半島を巡る地政学リスクによって、1ドル108円台までドルは下がっていたが、連日に渡る米国の経済指標の好調さを反映して1ドル110円台まで戻している。トランプ大統領は「北朝鮮との対話は答えではない」と強気な姿勢を示したが、市場では地政学リスクへの警戒が高まっている様子はない。むしろリスクオンの動きだ。

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 8月30日は15:45(すべて日本時間)ごろに1ドル110円17銭をつけ、その後反発でドル売りとなるものの19:30ごろの1ドル109円82円から再度反発し始める。21:15に発表された8月ADP雇用統計が事前予想の+18.5万人を大幅に上回る+23.7万人となった。2カ月連続の20万人台となり、米国経済の雇用の好調ぶりを見せつける結果だ。ポジティブサプライズといってもよいだろう。

 さらに21:30には第2四半期のGDP改定値が発表され+3.0%と、事前予想の+2.7%、速報値の+2.6%を上回った。これらはドル買いの大きな材料となり、21:35ごろには1ドル110円44銭までドルは上昇している。前日の8月消費者信頼感指数も好調であり、年内追加利上げ観測も20%台から30%台にやや上がっている。その後のドルは110円台を割り込むことなく、日付の変わった31日9:00には1ドル110円54銭の上値をつけた。

 本日は21:30から7月個人消費支出(PCE)、PCEコアデフレーターの発表がある。年内追加利上げの足かせになっているのが、米国の低調なインフレだ。こちらが改善されているのか判別できる貴重な経済指標になるだろう。同時刻には前週分の新規失業保険申請件数の発表、さらに22:45には8月シカゴ購買部協会景気指数の発表となる。今週末にかけて重要な経済指標が続々示されるだけに、さらにドル高の追い風になるのか注目されている。

 ただし、トランプ政権に積み上げられた問題は山積みの状態だ。基本的にはどれも解決はしていない。特に北朝鮮との問題は深刻である。9月9日の北朝鮮の建国記念日が間近に迫っているだけに関係の修復を急いでほしい。