劇団を主宰する上田誠をはじめ、メンバーの石田剛太、諏訪 雅、土佐和成、永野宗典、本多 力が来福

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京都を拠点に活動する劇団・ヨーロッパ企画が、第36公演「出てこようとしてるトロンプルイユ」を11月30日(木)と12月1日(金)の2日間、西鉄ホール(福岡市中央区)で上演する。

【写真を見る】脚本・演出を手がける上田は、2017年2月に“演劇界の芥川賞”の異名を持つ、日本最高峰の戯曲賞・岸田國士戯曲賞を受賞

公演に先駆けて、8月25日、劇団を主宰する上田誠をはじめ、出演する石田剛太、諏訪 雅、土佐和成、永野宗典、本多 力が来福し、記者発表を行った。

同作品は、“だまし絵”をテーマにしたコメディ。脚本・演出を手がける上田は、「画家やアートって、ちょっとすごいよな、ってずっと興味がありました。でも、下手に近付くと地獄の釜が開くぞっていう恐れもあったので、書店のアートコーナーを行ったり来たりしながら、様子を伺っていたんです。そんな僕に、気さくにはなしかけてくれたのは、ある本の背表紙に描かれていた“だまし絵”でした。うれしくなって、本を手に取って開いてみると、あろうことか、絵が僕に向かって飛び出してきて…地獄の釜は結局開きました(笑)」と、作品制作のきっかけを語った。

上田は、2017年2月に“演劇界の芥川賞”の異名を持つ、日本最高峰の戯曲賞・岸田國士戯曲賞を受賞。「演劇をやっている以上は、気にせずにはいられない賞だったので、自分たちで見つけた道は、“間違っていなかったんだ”と、背中を押していただいたような気分です」と、心境を語った。

今回の作品は、20世紀のフランスが舞台。「フランスに馴染みのないメンバーたちが、どうやってフランス人になるのか」という質問に対し、上田は「“アパルトマン”で“カフェオレ”を飲もうとか、フランスの言葉を使うと、それっぽくなるんですよ(笑)」と、役作りについて話した。

チケットは、絶賛発売中。緻密な舞台演出と、計算された緩い会話が織りなす“絶妙な笑い”を、劇場で体感しよう。【九州ウォーカー編集部/杉山はづき】