安田商事(株)(TSR企業コード:880025824、法人番号:5290801009487、北九州市八幡東区枝光2−7−7、登記上:同市八幡東区枝光2−7−3、設立昭和23年10月、資本金2000万円、中嶋孝一社長、従業員42名)は8月31日、事業を停止し、破産手続きを石渡一史弁護士ほか2名(鴻和法律事務所、福岡市中央区赤坂1−15−33、電話092−731−6402)に一任した。
 負債総額は約21億2100万円(平成28年9月期決算時点)。平成29年に入り北九州地区で最大。

 旧安田財閥の傘下で国内で初めて洋釘の製造を開始したことで知られる安田工業(株)(TSR企業コード:290561329、法人番号: 9010001031150、東京都千代田区)の販売会社として設立。その後、ステンレス鋼の加工販売に参入し、九州・山口地区の鉄工所や加工業者を対象に事業を展開していた。平成19年9月期にはピークとなる売上高約56億2000万円を計上。25年4月には本社工場を増設して加工部門を強化し、顧客のニーズに即応できる体制を整え、関係強化を図ってきた。
 しかし、在庫負担が重く資金の固定化を招いたうえ、低収益が続き補填としての資金調達から借入金への依存度が高く、余裕を欠いた資金繰りを強いられていた。28年9月期の売上高は約41億5300万円まで落ち込み、在庫評価損や過年度修正損などの特別損失で約9億円の赤字を計上し、債務超過に転落。金融機関から返済条件の変更など支援を受けていたが、28年12月には取引先から債権譲渡登記が設定されるなど対外信用にも変化が生じていた。
 本社工場を縮小するなど立て直しに努めていたが、計画通りに進まず、今回の措置となった。