ぶりっこでも、嫌われない女性はココが違う

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 キャバクラで働く私が出会った多様な人たちから、女性の法則と教訓を学ぶこのコーナー。今回のテーマは「ぶりっこ」です。

◆ぶりっこなのに、男性からも女性からも嫌われない人

 昔から「ぶりっこ=ウザイ、同性から嫌われる」などと言われますが、果たしてそうなんでしょうか。まず、皆さんはぶりっこに対してどんなイメージをお持ちですか?「アヒル口」「上目遣い」?

 私もかつては頑張ってぶりっこをしていたのですが、しぐさが古臭く年齢がバレてしまうのでのでやめました。たとえば手をグーにして顔の下に置いたり、口を膨らましたり…うーん、昭和!

 ぶりっこといえば上記のしぐさや、さとう珠緒くらいしか思い浮かばないのですが、ついに「これがイマドキのぶりっこか!」と思う逸材を発見しました。ぶりっこなのに同性から全く嫌われていないRちゃんです。

 Rちゃんと私の出会いはラウンジでした。ラウンジとはカウンターがあって、混雑時には1人のキャストが複数のお客さんと話すこともあります。Rちゃんは店で最年少の18歳。専門学生で他のアルバイトと掛け持ちをしているRちゃんの出勤は少ないものの、お客さんは持っているほうでした。

 Rちゃんのお客さんには共通点がありました。全員見事に「女慣れしてなそうな独身客」だったのです。そしてラウンジでは珍しい「Rちゃん以外のキャストとはほとんど喋らない客」ばかりでした。

◆空気読まなすぎて、許されるキャラに

 ラウンジは指名制ではないので、席に着いていても、放置されている客がいたらそっちの席にも気を遣わなければなりません。店内の空気を読むことが必要です。でもRちゃんは、どんな状況になっても決して自分の席を離れません。

 一般の世界にもいますよね、仕事が忙しいときに無駄話ししている子って。初めは「空気読めない子だなー」と思っていました。それどころか、カウンター席の客の隣に立ちイチャイチャくっついて接客しているのです。

 その時は「よっぽど気に入っている客なのかな?」と思いましたが、後に気付きました。Rちゃんは、全員に同じ接客なのです。じっと見つめる、腕を組む、客の肩に後ろから両手を置く…は当たり前。一度、客とフレンチキスをしているのを目撃したこともあります。そういう店ではないのに…この子すごいな!

 正直、Rちゃんは会話が上手いわけでも盛り上げ上手でもありません。団体席に着くと一歩会話が遅れているような子だったので、普段から遊び慣れているお客さんからの評判はイマイチでした。つまりRちゃんは、遊び慣れていない1人で来ている客のみに効果を発揮するのです。

◆ぶりっこするなら、同性の前でもそれを貫け!

 でも、仕事はできない、空気を読めないRちゃんがなぜ他の女性キャストから嫌われないのか?

 一度、先輩がRちゃんの空気の読めなさに対して注意したことがありました。「最近の子は、怒ると急に来なくなったりするけど大丈夫か?」と思う周囲の心配をよそに、Rちゃんはまったく悪びれる様子もなく言ったのです。

「なんか私、みんなに甘やかされてる気がします〜!」

 この子、全然反省してない…! 先輩は大きなため息をつき、それ以来注意しなくなりました。この日以来、Rちゃんはなぜか許されてしまうキャラになったのです。「ぶりっこするなら、天然に見えるほど徹底してやれ」という教訓かもしれません。

 Rちゃんが憎めない理由は他にもありました。ある日、出勤したRちゃんが「お客さんに、ゆかた買ってもらいました〜」と他のキャストに話していました。「休みの日に一緒に祭り行こうって誘われるんじゃないの?」と口を挟むと、Rちゃんは「お祭りくらいなら、別に行ってもいいかな〜」とあっさり言ってのけたのです。

 この子は客に物を買ってもらうことに何の抵抗も偏見もないのか…。しかも礼儀をわきまえている。客にシャンパンをねだるのに見返りもくれないキャバ嬢よりは、よっぽど出来た子だなと思いました。

 まだ18歳のRちゃん。年のわりには仕上がりすぎている気もしますが、今後どうなっていくのか非常に楽しみです。そこまできるのならば、お見合いとかで女慣れしていない大富豪を捕まえて結婚してほしい気もしますが…。

 Rちゃんから学んだこと…「ぶりっこするなら中途半端にするな、女の前でも同じキャラを貫け」といったところでしょうか。

<TEXT/カワノアユミ>

【カワノアユミ】
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。裏モノ・夜ネタを主に執筆。海外夜遊び歴13年。参加した書籍に『旅の賢人たちが作った最強ナビ』シリーズがある。