大一番・豪州戦で美しい一撃の再現なるか 李が語る“伝説の決勝ボレー弾”の舞台裏

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2011年アジアカップ決勝、李が芸術的な左足ボレー 豪州を決めて日本が優勝

 日本代表は31日にロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のオーストラリア戦を控えている。

 過去にワールドカップ予選では未勝利の相手だが、直接対決で日本にとって最も輝かしい勝利と言えるのが、2011年アジアカップ決勝だ。鮮やかな決勝弾で優勝の立役者となったFW李忠成(浦和レッズ)が、アジアサッカー連盟(AFC)がインタビューで自身の芸術的な左足ボレーシュートを振り返っている。

 オーストラリアとのアジアカップ決勝は0-0のまま延長に突入し、後半4分に李が代表初ゴールとなる値千金の一撃を決めて1-0と勝利し、日本がアジアの頂点に立った。映像を見ながら自らのシュートを振り返った李は、第一声で「みんな若いですね」と苦笑。今から6年半前の映像だけに「本田も、長友も、岡崎も、みんな若いですよね」と、現在に至るまでの主力が多くプレーしたゲームを振り返る。そして延長後半、2列目にポジションを移していた長友佑都のクロスを左足ボレーで打ち抜いた瞬間の駆け引きをこう語った。

「よくフリーになったね、とか、フリーになってラッキーだったねと言われるんですけど、ラッキーじゃないんです。画面では移っていないところでちゃんとDFを釣って、駆け引きをして相手を前に行かせて、自分はバックステップを踏んでフリーになっているので」

 李はこう語り、長友がクロスを上げる前に相手DFと駆け引きして最もシュートを打ちやすいポジションを確保していることを強調した。そして、トラップをせずにダイレクトでボレーシュートを放ったことについて、李は少年時代にかけがえのない経験をしていたことを明かしている。

歴史的一撃の原点「おばあちゃんとの練習」

「よく、おばあちゃんと小さい頃にボレーシュートの練習をしていたので、その成果が出たのかな。この試合でこのボレーシュートを打って、おばあちゃんにすごく感謝した面がある。よくゴールデンエイジと言われる10歳前後で技術を会得するというのは、そうなんじゃないかなと思います」

 少年時代の記憶と家族への感謝をこう語った。そして、このシュートについては「決まるシュートっていうのは、やはり美しい。アート的というか。自分のでなくても美しいと思う」と振り返った。シュートの内容も「ボールをこう(こするように)蹴ったり、体を倒したりとか、わざと軸足を抜いたりとか色々なことをしているんですけど」と、技術的にも多くの要素が内包されているものだと語った。

 左利きのストライカーが決めたゴールは日本サッカー史に燦然と輝き、伝説の一撃として今でも語り草となっている。オーストラリアを再び撃破する美しい一撃を日本の選手は決めることができるか。そしてW杯出場を手繰り寄せたゴールとして、歴史に名を刻むものとなるか注目が集まる。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

【動画】AFC Asian Cup公式YouTubeチャンネルで公開された「11年アジアカップ日本×オーストラリア」李が決めた伝説のボレー弾

https://youtu.be/2hvZsozp-Tk?t=2h25m25s

AFC Asian Cup公式YouTubeチャンネルで公開された「11年アジアカップ日本×オーストラリア」李が決めた伝説のボレー弾