左からサンチェス、コウチーニョ、ドリンクウォーター。 (C) Getty Images

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 8月31日、欧州の多くの国で夏の移籍市場の最終日を迎えた。各クラブが激しい動きを見せ、駆け込みで多くの移籍が決まっていく様は、まさに欧州サッカーの名物であり、晩夏の風物詩とも言える。

 ここでは、最終日に成立するかどうか注目される案件を、主要5か国(イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス)に絞って改めて整理していきたい。
 
なお、このなかでスペインだけは締切日が9月1日となっている。
 
◇イングランド
締切:8月31日22時59分
(日本時間9月1日6時59分)
 
 国内での動きで注目されるのは、アーセナルのアレクシス・サンチェスで、マンチェスター・シティは度重なる拒絶に遭いながらも獲得に執念を燃やし、先日も5000万ポンド(約72億5000万円)を提示して、さらにラヒーム・スターリングも差し出したが、これも受け入れられなかった。これで諦めるのか、あるいは最後まで粘るのか……。
 
 クラブとして注目されるのはリバプールだ。バルセロナ移籍を志願しているフィリッペ・コウチーニョを最後まで引き留められるのか? 逆にサウサンプトンが放出を拒否しているフィルジル・ファン・ダイクを最後に引き抜けるのか? そして獲得間際といわれるモナコのトマ・ルマールは? アーセナルからアレックス・チェンバレンを獲得することが確実のリバプールは、欧州のなかでも最も激しい動きを見せるクラブとなるかもしれない。
 
 一昨シーズンの王者、レスターのダニー・ドリンクウォーター、リャド・マハレズも、その動向が注目されており、前者はチェルシー、後者はマンチェスター・ユナイテッドが狙っているという。
 
 ビッグクラブ以外でも興味深い補強がプレミアリーグの場合は展開されており、スウォンジーは、バイエルンで出番の少ないポルトガルの至宝、レナト・サンチェスのレンタルでの獲得が間近となっている。
 
 また、マンチェスター・シティのように、補強に積極的な一方で、多くの余剰戦力を抱えるチームが、最終日でどれだけ人員整理ができるかも興味のひとつである。
◇スペイン
締切:9月1日10時59分
(日本時間9月2日5時59分)
 
 何といってもバルセロナだ。ネイマールを失った後、逆にドルトムントから1億500万ユーロ(約134億円)でウスマンヌ・デンベレを獲得し、さらにリバプールからコウチーニョ、パリ・サンジェルマンからアンヘル・ディ・マリアを引き抜こうとしている。いずれも情報は錯綜しており、本当に実現するのかどうかが注目される。
 
 バルサはまた、アンドレ・ゴメス、ラフィーニャ、アルダ・トゥランら7人の余剰戦力の売却も夏の移籍市場で完遂することを目標としており、最終日に一気に済ませることができるのか。こちらの動向からも目が離せない。
 
 彼らの宿敵レアル・マドリーは、すでに補強(&余剰戦力の放出)を完了したようだ。マンチェスター・Uが、9700万ポンド(145億円)でガレス・ベイルを狙っているという噂もあるが、信憑性に乏しく、この時期にマドリーが受け入れるとは到底思えない。
 
 アトレティコ・マドリーは、チェルシーのジエゴ・コスタ獲得が確実とされていたものの、ここにきて交渉が進まず、残り2日となってしまった。A・マドリーの補強禁止処分により、プレーできるのは来年1月からとはいえ、まず移籍が成立しなければ話は始まらないが……。こちらも決着を見るのか、非常に興味深い。
 
◇ドイツ
締切:8月31日17時
(日本時間9月1日0時)
 
 すでにバイエルン、ドルトムントの2強の補強はほぼ完了。前者は、ハメス・ロドリゲスの加入などで立場が弱まり、不満を溜め込んでいるというトーマス・ミュラー、後者は引く手あまたで、自身もビッグクラブ行きに乗り気だったピエール=エメリク・オーバメヤンに退団の可能性があるといわれるが、今夏、その確率は極めて低いだろう。とはいえ、何が起こってもおかしくない昨今の移籍市場だけに、その動向には注意する必要がある。
 
◇イタリア
締切:8月31日22日22時
(日本時間9月1日5時)
 
 派手に動いたミランだが、今夏は打ち止めのようだ。ユベントスもベネディクト・ヘーベデスを獲得して補強は完了だろう。インテルには、アーセナルのスコドラン・ムスタフィ獲得の可能性が残されている。
 
◇フランス
締切:8月31日22時59分
(日本時間9月1日5時59分)
 
 今夏の移籍市場の主役とも言えるのが、パリ・サンジェルマンとモナコだ。前者はネイマールを史上最高額の2億2200万ユーロ(約284億円)で引き抜き、昨シーズン、国内外で快進撃を見せた後者は、すでに多くの主力を高価で放出している。
 
 そんな両チームを結び付けるのが、今最も注目を浴びる18歳、キリアン・エムバペだ。一時はバルサ、マドリーなども獲得を狙ったフランスの超逸材は、パリSGへ移籍が間近。すでに条件面で合意に達し、メディカルチェックも済ませたといわれており、あとはクラブから発表待ちという段階である。
 
 1年目はレンタル、2年目で正式移籍となり、1億8000万ユーロ(約230億円)が支払われるというビッグディールの成立によって、パリSGのディ・マリアの放出、つまりバルサ行きが実現する可能性もあるともいわれているだけに、正式発表後の“玉突き人事”にも要注目だ。
 
※本項は8月31日6時現在のもの