日本代表が前日練習【写真:編集部】

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 日本代表は30日、翌日のオーストラリア戦に向けての前日練習を埼玉県内で行った。

 ピッチに登場したメンバーは二組に分かれてボール回し。ここでは終始笑顔が絶えず、時折笑い声も出てくるなどリラックスした様子。その後、ハリルホジッチ監督の号令のもと約3分間の全員ミーティングがあり、ランニングへと移行した。

 普段の練習であれば選手らとハリルホジッチ監督は一緒に走る。選手らのペースについていけず、かなり遅れてではあるが、同じだけ走るのが恒例になっていたが、この日はなし。ランニング中はコーチ陣らと話し込んでいた。恐らく明日の試合に向けての戦術確認を行っていたのだろう。

 指揮官の緊張感が伝わったのか、選手たちの表情もランニングからガラリと変わった。それはストレッチと短距離ダッシュになっても同様。真剣な表情で明日の試合に向けての準備を淡々とこなしていた。

 小雨のなか行われた練習は、やがて雨足が強くなり、15分経過時点で公開終了となった。

 先発メンバーは読めない。これまでの練習では様々な組み合わせを試しているが、合流してからはコンディション調整が主となっている。「調子の良さ」が重要視されるのは間違いない。

 また、経験値も重要視されるはずだ。ハリルホジッチ監督はこの一戦に相当ナーバスになっている。前日会見では「問題が多くある」と繰り返し発言。チームづくりにおいて「問題」は常にあるものでベストで戦えることの方が少ない。そこを敢えて指揮官が口にする。経験があり、信頼のおける選手を選択し、思い切った人選はないだろう。

 そう考えると、GKは川島永嗣、DFは左から長友佑都、昌子源、吉田麻也、酒井宏樹、MFは長谷部誠、井手口陽介、本田圭佑、FWは左から乾貴士、大迫勇也、久保裕也ではないか。

 DF以下はお馴染みのメンバー。キャプテンの長谷部は外せない。イラク戦で良好なパフォーマンスを発揮した井手口を引き続き起用し、もう1人のMFは調子の上がらない香川ではなく経験値があり勝負強い本田。指揮官はメンタルの重要性も指摘している。また、柴崎岳をいきなり起用するギャンブルはしないのではないか。

 FWは移籍が進展しない原口元気の様子を相当気にかけていた。ヘルタ・ベルリンでは今季は途中出場にとどまっており、代わりはスペインで結果を出している乾。1トップの大迫への信頼は絶大で、コンディションがよほど悪くなければ先発だろう。右はハリルホジッチ体制で結果を残している久保がそのまま。

 サウジアラビア戦も控えているが、ハリルホジッチ監督が目指すのはあくまでもこの試合での勝ち点3。状況次第では柴崎や武藤嘉紀、岡崎慎司ら攻撃陣を効果的に投入していく必要がある。焦った挙句、イラク戦のようなパニック的な不可解ベンチワークにならないことを祈りたい。

(取材・文:植田路生)

text by 植田路生