<イスラム教徒の女性向けの、セックスをめぐる意識改革を目指す本が話題に>

イスラム教においては、寝室での大胆な振る舞いは必ずしも奨励されていない。特に女性にとってはそうだ。イスラム文化では、女性はセックスに罪悪感を覚えることや性に対して受け身の態度を取ることが求められる。その結果、男性中心のセックスになり、夫婦が互いに性的な喜びを与え合う関係を構築できないことも珍しくない。

『イスラム教徒の性のマニュアル──イスラムの教えに基づく、めくるめくセックスへの手引』は、アメリカ生まれのイスラム教徒女性がそんな性に対する意識を改革することを目指して書いた本だ。行為中にどんなことを言えばいいかや性器の衛生の保ち方など、イスラム教徒の夫婦が健康で豊かな性的関係を築くための多様なアドバイスが盛り込まれている。

著者のウム・ムラダート(身元を隠すためペンネームを使用)は英ガーディアン紙の取材に対し、「私はセックスの相手を配偶者に限ること、そして配偶者を相手にあらゆる性的経験をしてみることの重要性を説いた」と述べている。「イスラム教では婚姻の枠内で肉体関係を楽しむことも大切とされている。夫から性的な満足を与えられることは妻の権利だ」

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結婚後間もない友人から性生活の悩みを聞いたことが執筆のきっかけになったと、ムラダートは自らのウェブサイトで語っている。「彼女は体がどうなるかという構造は分かっていたけれど、ベッドの中で夫に大事にしてもらうすべは知らなかった。夫がどうすると喜ぶかも知らなかった。自分がどうされるとうれしいかさえも!」

そこでムラダートはこの友人に充実した性生活を送る方法を指南することにした。「口頭で教えたことをワード文書に書き起こして電子メールで彼女に送った」ところ、文書は友人のそのまた友人たちへと拡散。やがて「このテーマで本を書いてほしいという人々の声が漏れ伝わってきた」という。

7月上旬の出版以来、複数のイスラム教徒女性団体から称賛の声が上がっているほか、イスラム教徒男性の関心も集まっている。「妻をベッドで喜ばせる方法について指南書を書く予定はないかと問い合わせる男性からの電子メール」が著者の元には何十通も届いているそうだ。

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[2017.8.29号掲載]

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