家事を楽に

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夫婦が並行して家事を行い、シェアすることを「パラレル家事」と呼ぶ。そこで、家事シェアの大切さを説くNPO法人「tadaima!」代表・三木智有氏を取材。パラレル家事がうまくいくノウハウ、そしてママのワンオペ(1人ですべての労働をこなす行為)家事に潜む危険についてアドバイスをおくる。

●“○○していない方が○○をする”が、パラレル家事の基本

パラレル家事には、ひとつの大きなルールがあるという。

「“○○していない方が○○をする”というのが、パラレル家事の基本です。例えば、“料理をしてない方が食後の洗い物をする”“朝、子どもを送らない方がゴミを捨てておく”“朝、シャワーしてない方が子どものご飯を食べさせる”など、夫婦で話し合って、ある程度のルールを決めておき、ルーティーン化させればさせるほど、スムーズにことが運びます。これらのことが身に着けば、家事に不慣れなパパたちも、やがては心地よく、自分から行動が起こせるようになるはずです」(三木氏 以下同)

「パラレル家事と共に子どもたちにも家事シェアを!」家事を家族全員で行うことに大きなメリットがあると三木氏は語る。

「未就学児〜低学年のうちは、お手伝いしてくれることでラクになることはないので、戦力になるという考え方ははずし、あくまで教育の機会であると割り切りましょう。その方がお互いが気持ちがいい時間を過ごせます。ただし、子どもに家事シェアをする際は、“お手伝い”なのか“役割”なのかをしっかり認識させた方がいいと思います。子どもが“自分の仕事なんだ”という感覚を持って取り込むことはとても大切で、お手伝いだといつまでたっても自分ごとにはならないんですね。役割を与えることは2歳からでもできるので、成長と共に1つ、2つと増やしていくといいと思います」

●家事で役立ちたいと思うパパは意外と多い!

家事は家族でシェアする…が理想だが、そううまくいかない家庭が多いことも事実。ママが一人で家事を抱えることの危険性はあるのだろうか?

「昨今、ワンオペ家事やワンオペ育児などと言われるようになりましたが、家事や育児を、ママが全部を担ってしまうことは大変危険です。もしもママが病気になったとき、誰にも委ねられなくなってしまい、家庭が崩壊してしまうことも考えられます。ママ的には“ちゃんとできないんじゃないか?”と不安になりますが、家事や育児を、夫や家族と少しずつ、日常的に分担していくことはすごく大切なんですね。ママが病気になったときの保険だと考え、できることからシェアすることを心がけていきましょう」

俗に、プライドが高く、完璧主義なママほど、家事を任せることができないというが…。

「僕はプライドや完璧主義は決して悪いことではないと思います。ただし、家族としての家事のボーダーラインは低いところに設定しておくべき。例えば掃除のやり方ひとつにとっても、ドライシートや掃除機をかけ、さらにウエットシート吹き上げて、イスは上に上げて…など、こだわりだすとキリがないママもいると思います。でも、同じやり方を家のルールにしてしまうと、パートナーはとてもしんどい。パパにはそこまで求めず“掃除機だけでOKにしよう!”と割り切ることが必要です。家族としてのボーダーラインは低めに設定を…。プライドや完璧主義は、あくまで自分のなかのプラスアルファとして継続していくことをおすすめします」

「何らかの形で、家族の役に立ちたいと思っているパパは意外と多い」と語る。

「特に専業主婦の皆さんは、無意識のうちに“1人でやらなきゃ!”と抱えこんでしまうことが多いのではないでしょうか。“うちの夫は、パラレル家事なんて絶対に無理です!”と言っていたママさんが、“話してみたらわかってくれました”と笑顔で報告してくれる例は意外と多いんですよ(笑)。あきらめずに、まずは話をすることから始めて下さい」

今日から、家族で家事シェアを! パラレル家事でコミュニケーションが育まれ、ママの不満が軽減されれば、夫婦仲もきっと良い方向へと向かうはずだ。

(取材・文/蓮池由美子)

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