2017年10月27日に公開される「ブレードランナー 2049」は、予告編で「レプリカントこそが種の未来だ」というセリフがあることから、オリジナルで描かれた「労働力」以外の役目をレプリカントが担うのではないかと推測されています。まだまだストーリーに多くの謎が存在しますが、映画の舞台である2049年の13年前にあたる2036年を舞台としたショートムービーが公開されており、映画の重要人物である「ネアンデル・ウォレス」が何ものなのか描かれています。

Exclusive: Blade Runner 2049 Short Film Reveals What Happened in 2036 - YouTube

まずムービーに登場したのはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。ブレードランナー 2049では、オリジナル版から30年後の世界が描かれていますが、ヴィルヌーヴ監督は映画製作をスタートさせる前に尊敬する3人のアーティストに「オリジナル版の舞台である2019年の後に起こったイベント」のショートフィルムを作ってもらうよう依頼したとのこと。今回公開されたショートフィルムは、その3人のうちルーク・スコット氏によって監督された作品となっています。



施設の中を歩く2人の人物。



1人はブレードランナー 2049の主人公、K。



もう1人はレプリカントと見られる女性。「私たちの記憶は停電によってダメージを受けましたが、いくらかの断片はあります」と透明なボールを持ち、語ります。



ボールを装置に設置すると……



ボールが光り出しました。



「2036:NEXUS DAWN(NEXUSの夜明け)」という短編がスタート。



誰も座ることのないイス。



誰かを待っているかのような男性。



部屋には男性のほかに、女性1人と男性2人が待機しています。



いずれの人物も無言で、時間を持てあましている様子。



イスに座った男性は時間を気にして懐中時計をチェックしましたが、何かを諦めたように時計をしまいました。



レコーダーに向かって「午後11時17分、行政長官に対するネアンデル・ウォレスの証言は欠席のまま終わった」と記録されます。



しかし、書面に書き込みを行っている時に……



部屋の扉がノックされました。



扉が開けられ……



「あなた方の辛抱に感謝します。待たせるつもりは無かったのです」と語りながら、誰かが入ってきました。



部屋に入ってきたのは2人の男性。1人がもう1人の手を取り……



イスへと導きます。



異様な雰囲気に包まれる室内。



部屋に入ってきた1人は大柄な男性。



もう1人、暗闇から顔を覗かせるのがウォレス・コーポレーションの代表、ネアンデル・ウォレス。



「ウォレスさん、あなたの功績に対して感謝の意を表します」と男性が話しかけます。



「我々はあなたの貢献が、健康の面で公共の利益になったものと考えています」



女性の発言を受けて「あなたはあの飢えを覚えているから、食糧危機を食い止める特許を取得した世捨て人を甘やかすのでしょうね」とウォレス。ウォレス・カンパニーは世界的な食料危機を救ったという実績を持ちます。



落ち着いたトーンで「私は生命を信望していて、地球をかつてないほど生命で溢れさせることができます」とウォレスは暗示的に語ります。「それで、誰が現在の問題について話し出してくれるのでしょうか?」



「立場をはっきりさせなければいけませんね」「レプリカント・テクノロジーの禁止は今回の議題ではありません」「それに、廃止されることもありません」



「でも私たちは既に話し合っているでしょう」



オリジナル版の後の世界で、タイレル社はより寿命が長いレプリカントモデルを発表しますが、その後、世界の崩壊をもたらす大停電が起こり、それを切っ掛けに「路上に血を流さないために」と2023年にレプリカント禁止法が制定されました。2036年の世界でウォレスはその規制を廃止しようとしている様子。



「私のレプリカントは、カスタマーの支払いによって長寿にすることも短命にすることもできます」



「私のレプリカントは絶対に人を攻撃せず、絶対に走らず、ただ単純に服従します」



ウォレスが「前に出ろ」と発言すると、ウォレスの隣に控えていた男性が一歩前に出ます。



「今すぐに武器を見つけろ」と言われると、グラスに手を伸ばし……



手で砕きました。



「……それは何だ?」



「これは私が作った天使です」



左上を見ろ、という命令に従うレプリカント。



「あなたは犯罪に手を染めたのですよ。もう十分だ」



「グラスを持ち上げ、頬を切りなさい」



頬にグラスの破片を突き立てるレプリカントの様子を見て……



息を飲みます。



ウォレスに「痛いか?」と聞かれて「はい」とレプリカント。



「お前は自分の命か私の命かを選択をしなければならない。分かるか?」



ウォレスの問いに対して「はい」と答えたレプリカント。この後何が起こるのかは実際にムービーを見るとわかります。



ショートフィルムを製作したルーク・スコット氏はリドリー・スコット監督の息子にあたる人物で、映像からリドリー・スコット監督に通じる緊張感のあるじめっとした空気感が伝わってきます。ヴィルヌーヴ監督が「3人のアーティストに依頼した」と語っていることからも、映画公開に先駆けて、この後もショートフィルムが公開されていく見込みです。