ドルが買い戻し、地政学リスクは低下しているのか 8月30日のドル円為替

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 米韓軍事演習に対抗して北朝鮮が火星12とするミサイルを発射し、日本列島を横断して太平洋に落下した。地政学リスクが高まり、市場は有事の円買いとなった。その後、ホワイトハウスは今回の北朝鮮の威嚇は、グアムに対する脅威にはならないと発表。この報道があり市場はやや落ち着きを取り戻している。

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 8月29日(すべて日本時間)は朝鮮半島を巡る地政学リスクから、18:30ごろにかけて1ドル108円27銭までドルは売られた。20:30ごろにはトランプ大統領が「北朝鮮に対してすべての選択肢を検討している」とコメントした。22:30ごろには1ドル108円41銭まで回復。23:00にはコンファレンスボードより8月消費者信頼感指数が発表され、事前予想の120.7を大幅に上回る122.9が示されるとドル買いが加速した。日付の変わった30日4:20ごろには1ドル109円90銭をつけている。本日はゴトー日ということで東京の仲買もあり10:00ごろには1ドル109円92銭の上値をつけた。

 北朝鮮の地政学リスクは高い状態をキープしている。9月9日は北朝鮮の建国記念日だ。今回の弾道ミサイルの発射が、グアムへのミサイル発射の練習という見方もあるだけに、今後も強い警戒は必要である。

 本日は21:15に8月ADP雇用統計の発表がある。週末の雇用統計の試金石として考えられているために注目度は高い。事前予想は前回の+17.8万に対し+18.5万である。こちらをクリアしてくるとドル買いの大きな材料となるだろう。21:30には第2四半期GDPの改定値が発表となる。22:15にはパウエルFRB議長の講演だ。23:30には週間原油在庫統計の発表となる。上陸したハービーの影響も気になるところだ。

 トランプ政権がロシアゲート疑惑、税制改革案やヘルスケア修正法案の遅延、主要メンバーの辞任や更迭などトラブルが続いているだけにドルの上値もなかなか厳しい状況である。今週はここから重要な経済指標が続々発表されるだけに、好結果からドルが上振れするのか注目したいところである。