ロックフェスと祝祭

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夏のロックフェスティバルは日本に定着して久しいです。とはいっても、ロックフェスの歴史は、1997年に開催されたフジ・ロック・フェスティバルをはじまりとするならば、20年ほどの歴史しかありません。それでも、ロックフェスはこの国において夏の定番行事としてすっかり定着した感があります。

フェスの歴史を知る

そもそも人はなぜロックフェスティバルに惹かれるのでしょうか。お目当てのミュージシャンがいる、というのもさることながら、フェスそのものを楽しむ人たちも多くいます。そんなフェス文化の全体像に迫った力作が永井純一による『ロックフェスの社会学:個人化社会における祝祭をめぐって』(ミネルヴァ書房 )です。

どういう手法が使われている?

本書ではロックフェスの歴史を全体像として概観することはもちろん、フェスティバルの参加者に対する聞き取り調査もなされています。こうした複数の調査を組み合わせることにより、マクロとミクロの双方の視点からロックフェスをとらえています。さらに、ロックフェスのブームは、日本社会の変化とも対応しているといいます。集団で参加しているロックフェスは、いわば個人が何かに帰属する場を求めての祝祭としての機能があるのではないか?そういった問いかけがなされています。興味深い視点にあふれた本であるといえるでしょう。