釧路の繁華街の中心にあるのでハシゴ酒にもオススメの立地

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北海道では、鶏のから揚げを「ザンギ」と呼びます。北海道民が昔から慣れ親しんだザンギは北海道を代表するソウルフードです。多くの店で「ザンギ」を食べることができますが、その発祥は北海道・東部の釧路市。なかでも発祥の店といわれているのが「鳥松」(とりまつ)。今回はその名店を徹底取材します!

中華包丁でていねいにさばいていく

■ 元々は焼き鳥店だったザンギ発祥の店「鳥松」

開店と同時に、持ち帰りザンギの予約電話が鳴り響く店内。釧路市民のみならず海外の観光客もテイクアウトするほど人気の「鳥松」。ザンギ発祥のこの店は、現在2代目店主の高倉さんがその味を守り続けています。

開店当時は焼鳥店だったという同店。なぜ焼鳥店から北海道民のソウルフード「ザンギ」が生まれたのでしょうか?

「開店当時、まだ先代の店主だったころ、ブロイラーの売り込みがあったんだよ。1羽まるごと仕入れて、それをぶつ切りにしたのがザンギの始まり。だからうちは骨付きザンギがメイン」と高倉さん。近年骨なしのザンギが多いですが、1羽まるごと仕入れ、店内で調理する鳥松では骨付きのザンギがメインです。

■ これが元祖「ザンギ」

鳥松で「ザンギ」とオーダーすると出てくるのが骨付きの「ザンギ」(580円)。外側はカリッ、サクッとした食感です。中からあふれ出る鶏の肉汁が、一層このザンギの美味しさを感じさせてくれます。そして、釧路のザンギの最大の特徴でもある秘伝のタレにも注目。鳥松では、ウスターソースをベースに各種スパイスを加えたオリジナルのタレ。残念ながら製法は秘密とのこと。中濃ソースのようにとろっとしたタレではなく、サラサラしています。薄味の鳥松のザンギはタレをつけて完成する! といっても過言ではないほど、ザンギとタレの相性は抜群で、サクッとしたザンギの食感や鶏肉の旨味を損なうことなく味わえます。

タレをつけなくてもほど良い下味がつけられているので、サクサクとした衣の食感と、ジュージーな肉汁が相まっていつまでも食べ続けられそう。少し味に飽きてきたら、今度はタレをつけるのもオススメ。カリカリの衣が少ししっとりとし、タレなしとはまた違いスパイシーな味わいになります。

■ ザンギは持ち帰りも大人気!

店内で食べるだけではなく、テイクアウトとしても人気がある鳥松の「持ち帰りザンギ」(1160円)。持ち帰りは2人前からとなっており、価格は店内で食べるのと変わりません。持ち帰りの場合でも、秘伝のタレを楽しめるのもうれしいポイントです。

持ち帰るとどうしても表面のサクッとした食感が失われてしまいますが、オーブンなどで軽く焼いてから食べれば良いそう。加熱は電子レンジよりもオーブントースターがオススメで、2分ほど加熱するとさっくりとした食感が復活するとのことです。

■ 揚げ具合は耳で決める

厨房をのぞいてみると、タイマーの類がないことに気が付きました。黙々とザンギを揚げ続ける高倉さんにお話をうかがうと「毎回揚げる量が違うからタイマーなんてアテにならないんだよね。音と気泡の状況でタイミングを判断しているよ」と答えてくれました。これぞ職人技ですね!

■ 昔と今で変わった「鳥松」のザンギ

昔と変わらぬタレや製法、味付けを守っている鳥松ですが、昔と今とでは少しだけ変わったところも。「鳥松」のザンギといえば、長らく骨付きが王道として愛されてきました。しかし、近年では骨なしの食べやすいザンギが好まれるようになってきたため、骨なしザンギを始めたそう。高倉さんは「昔から来てくれている人は骨付きのほうがいいって言う。でも、色んな人が来るから、骨なしも人気だよ」と語ってくれました。

また、昔は出刃包丁で鶏肉をさばいていたそうです。「出刃包丁でさばいていた時は本当に大変だった。中華包丁にしてから楽になったよ」。鶏肉をさばく中華包丁は、高倉さんが使いやすいよう研ぎ方などにも工夫があるよう。良い道具でより美味しいものを出したいという思いが伝わってきました。

「昔ながら」を守りながらも、進化を続けている「鳥松」のザンギ。ザンギの原点を知るためにも、ぜひ食べておきたい味です。

鳥松 ■住所:釧路市栄町3丁目1 ■電話:0154・22・9761 ■時間:17:00〜翌0:30 ■休み:日曜日 ■席数10席(喫煙可)

【北海道ウォーカー編集部】