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もくじ

ー新コンチネンタルGT ベントレーの自信
ーベントレー、狙うはポルシェの購買層
ーMSBを下敷きに ボディ成形にも新技術
ーまずは6.0 W12 4.0V8やハイブリッドも
ー速く走るため ベントレーの工夫
ー内装の「隠し玉」 価格/納車時期

新コンチネンタルGT ベントレーの自信

「あたらしいベントレー・コンチネンタルGTの動的性能は、まさしく歴史的な転換をもたらすでしょう」

エンジニアリング部門を率いるロルフ・フレヒはそう言った。それだけではない。9月、フランクフルトショーでデビューするこのクルマに対して「GTのベンチマークとなります」さらに「ラグジュアリー・ドライビングを再定義するでしょう」とも。

ベントレーは、新型コンチネンタルGTが既存の重要顧客と、これまでアプローチできていなかった潜在顧客の両方に受け入れられることで、SUVのベンテイガ以上に売れることを望んでいる。

「高級感を犠牲にせずに、敏しょう性を高めました」といい切れるのは、あたらしいシャシーとサスペンション、それにW型12気筒エンジン、8速デュアルクラッチによるところが大きいようだ。

まずは外観から見ていこう。

ベントレー、狙うはポルシェの購買層

英国はクルーを拠点にするベントレーが目をつけたのは、ハンドリングの感触を重視してポルシェを選びつづけてきたユーザー層だという。

デザインは、2015年に披露されたコンセプトカー「EXP 10 スピード6」からインスパイアされている。

前輪を135mm前に移動させることで、ボンネットのラインをより長くでき、ノーズも低くなることで、全体として低く、なおかつエレガントになっている。

ホイールベースは先代+110mmの2856mm、全幅も先代+25mmの1954mm、全高と全長は、それぞれ1392mmと4805mmとなる。

ディメンション変更は、前後重量バランスにもよい結果をもたらしている。2名の大人と、それぞれの軽い荷物を載せた状態で、これまでが56:44であったのに対して、53:47になっているのだ。

社内に何も載せていない状態でも55:45。これまでの58:42に比べると、優れた結果である。

がぜん興味が湧くのは車重だ。

MSBを下敷きに ボディ成形にも新技術

あたらしいコンチネンタルGTが下敷きにするのは、ポルシェが開発したMSB(モジュラー・スタンダード・ドライブトレイン)プラットフォーム。

新型パナメーラにも用いられるものだが、ベントレーは「82%がコンチネンタルGTの専用品なのです」と主張する。

ベントレーいわく「たくみに素材を組みあわせることで、重量削減とねじり剛性がアップした」ホワイトボディは、単体で85kg軽くなっているそうだ。

W型12気筒エンジンを載せるローンチモデルも先代より70kg軽い2250kgだという。

ちなみにボディ上に表現された、いかにも精度の高そうなラインは、「スーパーフォーミング」という手法を用いて造形されているという。

ボディサイドのすべてを、500℃でアルミパネルを成形するこの手法を用いたのは、生産車のなかでベントレーが初めてとのことだ。

はじめてづくしのコンチネンタルGT。スポーティネスを謳っているからには、エンジンを見過ごすことはできまい。

まずは6.0 W12 4.0V8やハイブリッドも

ボンネット下におさまるのは、6.0ℓW型12気筒ターボガソリンを大幅に改良したもの。いわく「世界でもっとも先駆的な12気筒エンジン」とのことである。

6000rpmで635ps、1350〜4500rpmで91.8kg-mを生みだすこれは、0-100km/h=3.7秒、最高速=333km/hを達成する。

先代にくらべて45ps、0.8秒、14km/hの向上だ。

フューエルインジェクションは高圧と低圧を組みあわせることで、パワーの最大化、洗練性の向上、エミッションの低減に寄与。CO2排出量は、実際に16%改善され、(大きなエンジンであるにもかかわらず)278g/kmとなっている。

3000rpm以下では12気筒のうち6気筒が休む。さらにデュアルマス・フライホイールのおかげで、不必要な振動が低減されるうえ、よりなめらかなパワーデリバリーが可能になるそうだ。

そのほかのエンジンについては言及されなかったが、4.0ℓV8ツインターボが用意される可能性が高い。開発をアウディが請け負うこれは、パナメーラ・ターボにも採用されているもの。駆動方式はFRと4WDの2種になるはずだ。

パナメーラ4 E-ハイブリッドと同じハイブリッドシステムも用意されるのではないだろうか。パナメーラ4 E-ハイブリッドの合計出力は463ps、71.3kg-m。コンチネンタルGTハイブリッドも電力のみで50kmは走ってほしい。

ディーゼル採用の可能性は高くない。

ほかにも速く走られる工夫がなされている。

速く走るため ベントレーの工夫

デュアルクラッチギアボックスは、レスポンスの鋭さに応じてコンフォートとスポーツモードが用意される。

ちなみに最高速は6速時に到達。7あるいは8速は、燃費重視の高速巡航時が適役だ。

48Vの電制可変ロールコントロールシステムが備わることで、乗り心地とハンドリングのレベルアップも図る。ベントレーは「はるかに軽く、より正確」と表現するが、実際はどうだろう?

ドライブモードは、スポーツ/コンフォート/ベントレー/カスタムの4種。

W12を載せるモデルのサスペンションは前:ダブルウィッシュボーン、後ろ:マルチリンク式となり、3チャンバーのエアスプリングを用いてモデルとしてはベントレー初。

これまでのシングルチャンバーと比べると、空気のボリュームは60%増し。あらゆる乗り方に対応しているとベントレーは説明する。

ベントレーならば、見逃せないのはインテリアだろう。価格にも触れておこう。

内装の「隠し玉」 価格/納車時期

質の高いレザーやウッド、手仕上げのクロームパーツがふんだんに使われるのは、このモデルも同じ。

シートは12ウェイの調整式で、ヒーター、ベンチレーター、マッサージ機能を備える。

特筆すべきは、ぐるりと回るセンターディスプレイだろう。ふだんはウッドパネルのように見えるが、エンジンがかかると回転。12.3インチのタッチスクリーンが姿をあらわす。

スマートフォンとの接続を注意深く考えた設計という。

じつはこのスクリーン、「表」と「裏」の2面ではなく、3面ある。つまりウッドパネルとタッチスクリーンのほかにもう1面あるのだ。

そのもうひとつの面には、温度、コンパス、クロノメーターが組みこまれる。好みに合わせて選べる。

なお、メーター部もフルデジタル。オプションでヘッドアップディスプレイを選ぶこともできる。

英国におけるW12の価格は、既存よりやや高い£150,500(2134万円)。最初のデリバリーは2018年4月頃となる予定で、次なるモデルはGTCになるはずだ。

実はAUTOCARは、このモデルがまだプロトタイプだったタイミングで試乗している。

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